黄色いとうもろこしはカロテンを多く含む(Fotolia)

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 米や小麦と合わせて「世界三大穀物」と言われるトウモロコシ。トウモロコシのヒゲは漢方薬として利用され、利尿作用があります。また、血圧降下や血中コレステロールの低下、腎結石にも効果があります。トウモロコシを使った漢方の煎じ方をご紹介しましょう。

 

収穫が遅れたトウモロコシはポップコーンの材料になる(Fotolia)

 *トウモロコシの栄養成分

 トウモロコシはタンパク質や脂質、炭水化物を多く含みます。胚芽の部分は半分以上脂肪で占められ、その他ビタミンB1・B2・E、そしてミネラルが含まれています。トウモロコシのタンパク質には、必須アミノ酸のリジンが少ないのが特徴。そのため、リジンを多く含む肉や卵、米、大豆製品などと組み合わせると、栄養のバランスがとれるでしょう。

 *冠状動脈性心疾患にコーン油が効果的

 トウモロコシから抽出されたコーン油には必須脂肪酸のリノール酸が多く含まれています。血中コレステロールを低下させる作用があり、動脈硬化の予防に効果的です。

 *尿路結石の民間療法

 ビタミンA不足による尿路結石や腎結石、胆結石には、トウモロコシの根または葉を煮たスープを飲むといいでしょう。また、東洋医学に使われる金銭草(学名Lysimachia christinae HANCE.)を一緒に煎じて20日程飲むと、結石の排出に効果的です。

トウモロコシのヒゲは甘味を帯びた温和な味(Fotolia)

 

 漢方の処方箋

肝炎、胆のう炎、胆結石:トウモロコシのヒゲ30g、カワラヨモギ30g、タンポポ20gを洗浄して土鍋に入れ、水を加えて煮詰めたスープをお椀によそい、一日1回服用。 糖尿病:トウモロコシのヒゲ30gを水約200ccで煎じたものを1日2回に分けて服用。連続10日以上服用すると効果が現れる。 慢性腎炎、水腫、排尿不利:とうもろこし30g、とうもろこしのヒゲ15gを適量の水で煮て、お茶の代わりに飲む。 肺結核:とうもろこしのヒゲ60gに氷砂糖適量を加えて水で煮て服用。 血尿:とうもろこしのヒゲ30gにナズナ30g、チガヤの根30gを加えて水で煮て服用。 寝汗:とうもろこしの茎の芯(白く柔軟な所)適量を水で煮て服用。 淋病による頻尿、尿道痛:とうもろこしの芯あるいは根90gを水で煮詰めてお茶の代わりに飲む。

 服用禁忌

 1. とうもろこしは消化が悪いため、胃腸の弱い人は量を控えましょう。

 2. 長期に渡ってとうもろこしを主食にするのは避けましょう。とうもろこしに含まれるナイアシンはビタミンB複合体の一つですが、一般の調理方法では体内に吸収されないため、長期にわたって主食にすると、ナイアシンの欠乏がもたらすペラグラを発症します。ペラグラは日光に当たることによって発症し、顔、両手に左右対称の赤い発疹が出て、嘔吐、下痢、ひどくなると痴呆などの症状も現れます。とうもろこしを調理する際、天然ソーダ(アルカリ処理する)を適量加えれば吸収が良くなり、これらを避けることができます。

 3. 陰虚内熱状態のシェーグレン症候群(涙腺や唾液腺の分泌が障害される自己免疫疾患の一種)、糖尿病、更年期前総合症患者は、バターや塩分が多く含まれるポップコーンは避けたほうがいいでしょう。

4. カビが生えたとうもろこしは、発がん性があるので避けましょう。

(翻訳編集・海田)