21世紀の北京は、空前絶後の発展を遂げたものの、「大都市病」によるさまざまな苦境に直面している。

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21世紀の北京は、空前絶後の発展を遂げたものの、「大都市病」によるさまざまな苦境に直面している。新華社が伝えた。

▽雄安新区建設の理由とは?

2014年10月17日、習近平総書記は「北京市・天津市・河北省の協同発展計画全体構想枠組」を確認し、指示を出した際、「現在、北京、天津、河北の3エリアは発展格差が大きく、ともに歩み、同じように発展を促進することはできないが、格差がさらに拡大してはいけない。実際の状況から手を付け、条件を満たした地域を選んで率先的に発展を推進し、テストやモデルを通じて他地域の発展を牽引することが必要だ」と述べた。

習総書記はその後も考えを進め、14年末に開催した中央経済活動会議では、「北京市・天津市・河北省の協同発展の核心的問題は北京の非首都機能の分散、北京の人口密度の引き下げ、経済社会の発展と人口・資源環境とのバランスの促進にある」と述べた。

これにより方向性はますますはっきりし、その構想はより明確になり、北京以外の場所に新都市を建設するという戦略的構想が次第に成熟していった。

15年2月10日、中国共産党中央財経指導チーム第9回会議で、北京、天津、河北の協同発展計画綱要の審議検討が行われた。習総書記は演説の中で、「複数スポットと1都市、旧都市の再編」という構想を打ち出した。この「1都市」とは、北京以外の場所に新都市を建設することを検討し、考察するという意味だ。

16年3月24日、習総書記は中共中央政治局常務委員会の会議を主催した際、「北京は目下、歴史的な選択に直面しており、北京自身が外に広がる状況から、北京の中心都市部以外の場所に北京の都市副センターと集中的受け入れ地域を計画建設する方向へ移行しようとしている」と述べた。

▽なぜ雄安が選ばれたのか?

北京の非首都機能を集中的に受け入れる新区の場所を選ぶ上で、地理的に遠すぎても、近すぎても問題となる。なぜなら、近すぎればつながって一つのエリアになってしまい、分散という目的が果たせなくなる。そして遠すぎれば北京の波及効果や牽引効果を受け入れることは難しく、非首都機能を受け入れ、移転させることができなくなるからだ。

新区は北京と天津にはさまれた場所となり、その各方面における優位点が明らかだ。土地や土木の環境、地質的条件が優れており、発展の可能性が大きいことが、北京の非首都機能の分散を集中的に受け入れる場所として真っ先に選ばれた理由だ。

具体的な理由として次の4点が上げられる。

(1)地理的優位性。雄安新区は北京と天津で2等辺三角形を形作り、北京からの距離は105キロメートル、天津からは105キロメートル、河北省石家荘からは155キロメートル、同省保定からは30キロメートルの距離となっている。

(2)交通アクセスの良さ。雄安新区は東に大広高速道路、京九鉄道、南には保滄高速道路、西には京港澳高速道路、京広旅客専用線、北には栄烏高速道路、津保鉄道などの幹線交通が走っている。北京、天津、石家荘、保定との間で30分通勤圏を基本的に形成できると同時に、北京の新空港からは約55キロメートルの地点にあって、空港という優位性も備わり、ハイエンドなハイテク産業の発展ニーズを十分に満たすことができる。

(3)優れた生態環境。雄安新区は華北大平原で最大の淡水湖・白洋淀を擁するほか、漕河、南瀑河、萍河、南拒馬河など多くの河川が地域内を流れている。

(4)開発レベルの低さ。雄安新区にあたる範囲内の人口密度は低く、建築物は少なく、移転が少なくてすむ。核心エリアの管轄下の人口は10万人に満たず、北京の1コミュニティほどの規模だ。開発建設が可能な土地が豊富にあり、建設プランを立てやすい一方で、一定の都市の基礎的条件が備わっている。