環球時報によると、豪紙「オーストラリアン」は17日、オーストラリアの華人が組織する団体「華人サービス社」が、ターンブル政権がアメリカとの同盟関係を見直し、中国との関係を強化することを提言したと報じた。資料写真。

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環球時報によると、豪紙「オーストラリアン」は17日、オーストラリアの華人が組織する団体「華人サービス社」がこのほどオーストラリア外務省に提出した外交白書への意見書の中で、ターンブル政権がアメリカとの同盟関係を見直し、中国との関係を強化することを提言したと報じた。

同団体は1981年に成立された慈善団体。幼児から老人までの付き添いサービスを提供する、シドニーで唯一の華人を対象とした非営利組織だ。オーストラリアンが注目しているのは、同団体と中国政府との強固な関係だ。2015年初頭、同団体は中国国務院僑務事務室から公式に「海外華僑華人相互援助センター」に認定された。

オーストラリアのラ・トローブ大学教授で中国研究の専門家であるニック・ビズリー氏は、オーストラリアンの取材に対し、「華人サービス社の提言は、中国政府の海外華人組織に対するソフトパワーを表している」と指摘。「中国政府は世論に働きかけ、中国の好感度を高めることでオーストラリアをアメリカから遠ざけさせようとしている」と語った。

中国との友好関係を訴えて非難されたのは、華人サービス社が初めてではない。昨年8月、シドニー工科大学中豪関係研究院の黄向墨元主席は、豪メディアから「中国政府の金で動く政治スパイだ」と批判された。

華人サービス社の監事である拜彭氏は、オーストラリアンの取材に応じ、「華人サービス社は中国政府に表彰されてはいますが、実態はただの非営利組織です。我々は中国政府と直接の関係があるわけではありません。中国政府から称賛を受けたのは、現地の華人コミュニティーに育児・介護サービスを提供しているからです」と述べた。

中国系オーストラリア人であり、盤古シンクタンク学術委員を務める雪珥氏は、「今後、オーストラリアの政界・学術界で外交政策の見直しが進んでいく」と指摘する。「中豪関係と米豪関係が主な焦点だ。トランプ米大統領がオーストラリア首相と電話会談した際の態度は、オーストラリアの国民に衝撃を与えた。オーストラリア国内では、アメリカから距離を置き、自主的な外交政策を推進しようという声が高まっている。そのため、現地の華人団体がそうした提言を出すのも特異なことではない」と語った。

同氏は、「オーストラリアンが華人サービス社の提言を取り上げて、ことさら中国政府の代弁者のように煽りたてるのは、メディアの精神に背くことだ」と批判する。一方で、「アメリカとの同盟関係の放棄は現実的ではなく、中国の立場とも食い違う」とも指摘。「中国は繰り返し、オーストラリアは米中のいずれとも友好的な関係を持っている国であり、アメリカの同盟国でありながら、中国の戦略的パートナーであることが可能だとしてきた。華人サービス社は、中豪関係の大局を常に念頭に置くべきだ」としている。(提供/環球網・編集/黄テイ)