18日、韓国の歴史上の英雄・李舜臣将軍の祠堂に掲げられた将軍の肖像画が偽物であったことが判明した。写真は李舜臣の肖像が描かれた韓国の100ウォン硬貨。

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2017年4月18日、韓国の歴史上の英雄・李舜臣(イ・スンシン。1545〜98)将軍の祠堂に掲げられた将軍の肖像画が偽物であったことが判明した。韓国・テレビ朝鮮が伝えた。

文禄・慶長の役で朝鮮水軍を率い日本軍を撃破したとされる李舜臣は、韓国を代表する偉人の一人。その肖像は韓国の硬貨に描かれ、ソウルの目抜き通りである世宗(セジョン)路には大きな銅像が設置されている。そんな将軍を祭る祠堂である顕忠祠(ヒョンチュンサ)に掲げられた肖像画が、実は6年前からカラープリンターで出力したものであったことが明らかになった。

牙山(アサン)市にある顕忠祠は、1706年に朝鮮王・粛宗(スクチョン)によって建てられたのが始まり。現在、敷地は政府により聖域として整備され、市民らが李舜臣の肖像を拝みに訪れるほか、大統領や首相、知事などが参拝する様子もたびたび報じられる。過去6年では朴槿恵(パク・クネ)前大統領や黄教安(ファン・ギョアン)首相・大統領権限代行も訪れており、いずれもカラー出力の「偽物」の肖像に頭を下げていたことになる。

顕忠祠によると、2011年9月に国立中央博物館に原本を出展したのが偽物を掲げたきっかけだという。展示を終え原本が戻った後、破損を避けるため収蔵庫にしまってしまい、偽物を掛け続けることにしたそうだ。ただ顕忠祠側は、慶長の役から420年に当たる今年、再び原本を掲げる計画としている。

記事は、肖像が偽物だった事実に「びっくりした」「ちょっとだまされたような思いだ」と語る市民らの姿を伝えたが、ネットユーザーの反応は逆のようだ。記事には「これって大問題なのかな?本物が盗まれたわけでもなく、傷つかないようにきちんと管理してたということでしょ」「本物よりコピーを掛けておく方がずっといい。火でもつけられたら大変だし」「文化財の保管がいかに大事かが広まればこんな騒ぎはなくなる。人の呼吸でも傷つくものだからね」など、偽物を掲げた顕忠祠の「配慮」に好意的な声が多数寄せられている。

また、「本物の肖像に参拝したら何かが変わるのか?大事なのは心だよ」「どっちにしても肖像画なんだし、原本だろうがコピーだろうが関係ないさ」「コピーを拝んだからって何が駄目なんだ?」など、そもそも偽物を拝む行為に何も問題がないとの意見も。

さらに「国立中央博物館に行ってごらんよ、レプリカだらけだぞ」との指摘もあり、偽物掲示を問題視するコメントは見当たらなかった。(翻訳・編集/吉金)