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●AQUOS Rを出した理由
シャープは18日、スマートフォンのフラッグシップモデルのシリーズ・ブランド名称を「AQUOS R」とすると発表した。2017年夏モデルから新ブランドによる展開を始める。新ブランドがなぜ必要なのか、そこに込められた思いや方向性はどうなのか。

○売れるスマホにするために

シャープのスマホにブランドらしいものがないわけではない。AQUOSという列記としたブランドがあるからだ。しかし、それは「液晶のAQUOS」であり、スマートフォンのみならず、液晶テレビやタブレットにも用いられている。

AQUOS Rはスマートフォンのなかでも、フラッグシップモデルに付けられるブランドとなるが、その必要性について、同社はスマートフォン市場が成熟化しており、ブランドで製品が選ばれるようになったことと説明する。

確かにこれまでのシャープが出してきたスマートフォンにおいて、フラッグシップモデルの名称に対する印象は薄かった。理由の一端はキャリアごとにシリーズ名が違っていたからだ。ドコモ向けは「AQUOS PHONE ZETA」、ソフトバンク向けは「AQUOS Xx」、au向けは「AQUOS SERIE」といったシリーズ名で展開してきた。

アップルのiPhone、サムスンのGalaxy Sシリーズのように、フラッグシップモデルのわかりやすいメーカーのものが世界的に売れており、ブランド名の統一は消費者視点からもわかりやすくていいだろう。製品プロモーションの観点からも効率的になりそうだ。

●AQUOS Rの4価値
○AQUOS Rの4つの価値

では、AQUOS Rたらしめるものは何かあるのか。それについてシャープは「R」に込められた4つの価値を提示する。それは「Reality(映像美)」「Response(俊敏なレスポンス)」「Reliability(長期の信頼性)」「Robotics(人工知能のサポート)」のことだ。

今夏発売予定のAQUOS Rをもとに4つの価値を説明すると、AQUOS史上最も高精細なWQHD解像度(2560×1440ピクセル)のディスプレイと超広角撮影可能なカメラで、臨場感のある映像美を提供する(Reality)。また、CPUやファイルシステムの刷新、端末の温度管理により、スマホ利用時のパフォーマンスも維持する(Response)。発売後2年間、最新のAndroid OSが利用できるよう信頼性も担保する(Reliability)。

さらに、2014年に発表した、ユーザーに語りかけてくる人工知能のエモパーほか、新発表の「ROBOQUL」によりサービスを充実させる(Robotics)。「ROBOQUL」は充電クレードルであり、スマホをROBOQULに置くと、ROBOQULが回転してユーザーを見つけ、エモパーが様々な通知をユーザーに知らせるというものだ。

4つのRをもとにAQUOS Rが形づくられていくが、もうひとつお伝えしておきたいのが、AQUOS Rのブランドポジションだ。多くのスマホメーカーがスタイリッシュさ、ファッション性の高さ追求するなかで、シャープは「親しみ」と「先進感」の両立を重視していくという。先進感は技術の進化で達成し、親しみは人工知能の活用で達成するのだろう。

それを前提にすると、他社との大きな差別化となるのは、この「親しみ」の部分だ。ディスプレイ、カメラといった機能は他社が軒並み取り組んでいるが、人工知能とロボティクスの部分は競合が絞られる。AQUOS Rシリーズは、人工知能、ロボティクスに最も注目すべきといえるのではなかろうか。

(大澤昌弘)