今年のエイプリルフールも各企業のブレーンたちが頭を捻って「我こそは!」とおもしろネタを報じていましたが、中には絶対嘘ネタのように見える本物のネタを発表して注目を得たものもあるんです。

 さらにはエイプリルフール前日(3月31日)という微妙な日にも『食べられるお箸』が発表され話題になりました。発表したのは熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会。和室がどんどん減ってきている昨今、少しでも畳を思い出してもらうために、畳の原材料である“いぐさ”を100%使用した実際に食べることができるお箸を制作しちゃったようです。これは気になりすぎる……ということで広報さんにサンプル提供をお願いし商品を取り寄せ実際に手に取ってみましたよ!

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■ほんのりいぐさが香るビスコッティ!?

 とは言え、実際に食べてみるまで『食べられるお箸』がどんなものなのか、正直想像がつきませんでした。おそらくお箸とは言えど、食べることがメインだから食事に使えるほどの強度はないんだろうな……と思っていました。しかしながら、手に取ってみると思わず「硬いっ!?」と声を上げてしまうほどガッチリ硬くてびっくり!

 『食べられるお箸』は熊本県八代地域産の高品質で口にすることができる安全ないぐさと小麦粉、鶏卵、砂糖を混ぜ合わせ、低温でしっかりと焼き上げており、実際にそれを使って食事ができるほど硬く造られているのです。その強度たるや、固い煎餅の比ではないほど。言うなれば、イタリアの堅焼きビスケットであるビスコッティほど……いや、それ以上の硬さがあるのです。その強度にワクワクしつつ、とりあえず納豆なんぞ食べてみたところ、いぐさの香りと相まって何だか贅沢な食事をしている気分になってしまいました。

贅沢な気分になる / 画像提供・熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会

■「私たちは、食べられるぐらい品質が高く安全な畳をつくっています」

 おそらく畳のニオイと言うと、場合によってはいぐさに加えて畳を鮮やかな緑に染める染料のニオイが混ざったものを想像する人も少なくないと思いますが、そのニオイではなくあくまで原料の素朴ないぐさの風味が控えめに香り心地よいのです。

 それにしても、いったいどのくらいの強度があるんだろうと思いますよね。とりあえず5cm幅に折って水に浸してみたところ、2分の時点ではしっかりと強度が保たれており3分を通過したところでようやく少しだけ脆くなりました。お箸の状態で使用し、水分にべったり浸さない場合はもっと長い間強度を保ってくれるようですよ。

 『食べられるお箸』は熊本県のイナダ有限会社が有機質の肥料を主体にした化学合成農薬や化学肥料を使用せずにつくったいぐさから粉末を製造し、愛知県にあるアイスクリームのコーン製造などを手がける株式会社丸重製菓が力を合わせて生み出しました。

 食べられるほど安全性の高い畳をつくっていることをアピールするためのプロモーションの一環でしたが、一度食べたら忘れることができないほどインパクトが強いですよね!

■どこで食べられるの?

 このお箸。残念なことにあくまでプロモーション用なのでその辺で売られているわけではありません。ただし次のお店で期間限定で提供されています。熊本県の藺家(1日限定200膳)、東京都新橋の郷土料理うまと(1日限定20膳)、銀座のCASA Afeliz Ginzaの3店舗のみ。CASA Afeliz Ginzaでは「いぐさピンチョス」「いぐさオルチャータ」「いぐさパウダーをふりかけたパクチーパエリア」を注文した人限定での提供になるそうですよ。

 日本の伝統文化である畳。和室に入った瞬間にふんわりと立ち上る、いぐさの香り。日本伝統文化である畳とお箸のコラボレーションによってできた究極の“食べられるお箸”を、ぜひこの機会にお楽しみくださいね!

・協力:熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会

(大路実歩子)