巧みな表現力で役を演じた満島ひかり (C)2017 島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ

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 満島ひかりが「夏の終り」(2013)以来約4年ぶりに単独主演を果たした映画「海辺の生と死」の場面写真が、4月19日に一挙公開された。撮影を行った奄美大島・加計呂麻島(かけろまじま)の美しい風景に加え、“座長”として作品をけん引した満島があらゆる感情を表出させたシーンを切りとっている。

 小栗康平監督によって映画化もされた島尾敏雄氏の私小説「死の棘」に、同氏の妻である島尾ミホ氏の小説「海辺の生と死」や敏雄氏による短編小説「島の果て」などの内容を織り交ぜて実写映画化。太平洋戦争末期の奄美群島を舞台に、ミホ氏をモデルにした大平トエ(満島)と、敏雄氏をモデルにした朔(さく)中尉が出会い、結ばれるまでの鮮烈な時間を映し出す。永山絢斗が、突然特攻艇隊隊長に任ぜられた文学青年・朔の生きざまを体現するほか、津嘉山正種、井之脇海、川瀬陽太ら演技派俳優が結集している。

 劇中カットは、全身全霊で役に挑んだ満島の表現力が際立つものばかり。海辺で子どもたちに囲まれているカットの無邪気な笑みに視線を引きつけられ、朔の隣に座っているシーンをとらえた写真では、朔に対する情熱的な思いがひしひしと伝わってくる。下唇にそっと小指を添えながら憂いた表情を浮かべる姿や、うつむく朔の両腕をギュッと握って涙をこらえる光景からも、満島が並々ならぬ思いで演技に取り組んだことがうかがえる。

 「海辺の生と死」は、「かぞくのくに」などでプロデューサーを務め、「アレノ」で監督デビューを果たした越川道夫がメガホンをとっている。7月29日から東京・テアトル新宿ほか全国で順次公開。