仏大統領選はポピュリズムによる「新たなフランス革命」か

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 フランスの大統領選挙は4月23日に第1回投票が行われ、第1回投票で過半数を得る候補者がいれば決定、さもなければ5月7日に上位二名による決選投票となる。過去に第1回の投票で決まった例はなく、常に2回の投票が行われてきたが、ここに来て、選投票でル・ペンが最終的に勝利するシナリオも喧伝されだしている。ル・ペンはユーロからの離脱やEU離脱を問う国民投票の実施、厳しい移民政策を公約に掲げており、ル・ペンが勝利することになれば、EUを軸とする欧州秩序を大きく変えるだけでなく、戦後世界の大きな分水嶺になる。

決選投票でル・ペン氏勝利も?
急進左派の急追で情勢緊迫

 今回の選挙では極右国民戦線のル・ペン党首、中道左派のマクロン前経済相、右派共和党のフィヨン元首相、左派社会党のアモン前教育相、急進左派のメランション欧州議会議員の5名が有力な候補者である。最近の世論調査ではル・ペン、マクロンが肩を並べ、フィヨン、メラションが追い上げているとされる。

 14日フランスの有力紙ル・モンドが報じたところによると、ル・ペン、マクロンが22%で首位に並び、メランションが20%、フィヨンが19%と僅差である。これまでの予想ではル・ペン、マクロンが決選投票に残るが、決選投票では極右を嫌う穏健勢力がこぞって中道左派マクロンに投票するであろうし、マクロンが大差で勝利するのではないかと見られてきた。

 しかし、ここに来て急迫している極左メランションがル・ペンと共に決選投票に残れば、ル・ペンが最終的に勝利する可能性があるというわけだ。

 こうした可能性を秘めたフランス大統領選挙の背景と影響について世界の趨勢の中で考えてみる必要があるだろう。脈々と流れていた反グローバリゼーションの勢いがポピュリストたちによって加速され、具体的形をとった最初の出来事は英国のEU離脱(Brexit)を決めた2016年6月の国民投票であった。これは11月の米国大統領選挙に引き継がれトランプ大統領の誕生となった。

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