寝起きが悪い人必見! すっきり目覚める睡眠のコツ

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スッキリ目覚められず、寝起きが悪いことで「いい一日のスタートが切れない」と感じたことはありませんか? 今回は「朝、布団から出られない」と悩んでいる方に、寝起きが悪くなる原因や、スッキリ目覚められるコツをご紹介します。

目次

寝起きが悪い原因は「睡眠惰性」寝起きをよくするコツ寝起きをよくする睡眠リズム寝起きに感じる痛みやめまいの原因寝起きが悪い時に試したい作業効率アップ法

寝起きが悪い原因は「睡眠慣性」

「寝起きが悪い」という状態になるのは、覚醒すべきタイミングに覚醒できない「睡眠慣性」 という身体の習性に起因しています。睡眠慣性とは、目が覚めても眠気やだるさが残っているなど、身体が起きているにもかかわらず、脳がまだ眠っている状態のことを指します。
 
睡眠慣性は、睡眠の質が低かったり、脳が深い睡眠に入っているときにアラームで強制的に目覚めたりすると起こりやすいと言われています。質の高い睡眠がとれているときは、起きてから数分で睡眠慣性はなくなりますが、上で述べたような要因があると、強い睡眠慣性が働き、起きてから数十分以上も眠気が続くことがあります。
 
睡眠慣性が残っている間は、脳が活性化しないため、いつまでも眠気やだるさを感じてしまうのです。

寝起きをよくするコツ

寝起きをよくするためには、睡眠慣性をとるための眠る前と起きた後の行動が重要です。以下のような行動を習慣にしてみましょう。

すっきり起きるための行動習慣

就寝前

眠る前にコーヒーなどの刺激物(カフェインなど)をとらない

カフェインなどの刺激物には脳を目覚めさせる作用があり、スムーズな寝つきを妨げる可能性があります。スムーズな寝つきができないと睡眠の質が下がり、「睡眠慣性」が強く働き、寝起きが悪くなってしまいます。

スマートフォンやパソコンなどの強い光を浴びない

眠る前にスマートフォンなどの画面から出る「ブルーライト」を浴びると、眠気を導くホルモン「メラトニン」の分泌が抑制され、眠りが妨げられる原因になります。また、ブルーライトに加えて、スマートフォンやパソコンで閲覧する情報によっても脳が刺激され、スムーズな寝つきを妨げます。
 
眠る前に本を読む場合も、殺人のシーンがあるようなサスペンス小説などの刺激的な内容は、できるだけ避けましょう 。

満腹状態で眠らない

満腹になると眠気を感じますが、満腹状態で眠ると胃腸に負担がかかり、脳と身体が十分に休まりません。きちんと食べ物を消化した後に眠れるよう、就寝時刻の3時間前までに夕食を済ませましょう。

起床後

朝日を浴びる

朝起きた後すぐにカーテンを開けて太陽の光を部屋に取り込むと、睡眠慣性の解消に効果的です。スッキリ目覚めるためには、「2500ルクス以上の光」を浴びるのがポイント。太陽の光は曇りでも5000ルクス以上の強さがあるので、天気にかかわらず朝起きたらすぐにカーテンを開け、部屋に太陽光を取り込む習慣をつけましょう。

手を「グーパー」し、血行を促す

手を握って開く、という動作を繰り返すことで血流がよくなり、体温が上昇して脳が活性化します。目が覚めたら、横になったまま両手を天井に向け、手のひらをグーパーグーパーと繰り返す動きを2〜3分続けましょう。

好きな音楽を聴く

お気に入りの音楽を聴くことで、脳から快楽伝達物質である「ドーパミン」が分泌されます。ドーパミンが分泌されると、血圧と体温が上昇し、脳の活性化が促されます。

アロマオイルを嗅ぐ

「香り」は脳に直接刺激を与え、覚醒を促します。レモンやオレンジなど柑橘(かんきつ)系や、ミントやローズマリーなどハーブ系のアロマオイルを嗅ぐと、すっきりと目覚められます。

眠気を覚ますツボを押す

「ツボ押し」は血行が促進されるので、眠気を覚ますには有効です。特に「睛明(せいめい)」と呼ばれるツボがおすすめ。「睛明」は目頭のやや上、骨がカーブしているところの角の裏側にあります。このツボに親指を当て、内側からななめ上に向かって差し込むように押してみましょう。

Check

「目がさめるツボ3選。眠気を飛ばすには『正しいツボ押し』が有効!」

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グラス1杯の水を飲む

朝一番に水を飲むと、内臓が活性化し、身体の中から目覚められます。睡眠中は汗をかいて水分不足の状態になりがちなので、身体への水分補給も兼ねて、目覚めたらまずグラス1杯の水を飲みましょう。

チョコレートを食べる

ひとかけのチョコレートを食べると、水を飲んだときと同様、内臓が活性化します。特に「カカオ80%以上」のビターなチョコレートがおすすめ。甘いミルクチョコレートよりも、滋養強壮に効果があるといわれています。

ミントタブレットを食べる

ミントタブレットを食べると、香りの刺激が鼻から脳へ伝わり、アロマオイルと同様の効果によって覚醒しやすくなります。同時に「かむ」という動きによって脳が刺激されるため、眠気解消につながります。

テレビをつける

人間の脳には、新しい情報を処理する役割の黒質(こくしつ)/腹側被蓋野(ふくそくひがいや)と呼ばれる領域があります。この領域は、いままでに見たことがないもの、知らない情報に触れたときに活性化し、ドーパミンが分泌されて体温が上昇します。テレビから流れる新しい情報も同様に、黒質や腹側被蓋野を活性化させるため、体温が上昇し、脳が覚醒します。

蒸しタオルで顔を覆う

神経が集中している手と顔に刺激を与えると、脳へも刺激が加わります。「蒸しタオル」はぬらしたタオルをよく絞り、電子レンジで加熱するだけで作れます。使う電子レンジの機種を見て加熱時間を変更したり、触れる前に少し冷ましたりするなど、やけどをしないように注意をしましょう。

歯磨きをする

歯を磨くことでも、顔と手に刺激を与えられます。歯磨きをするときの手の動作と、口内の歯ブラシの刺激で身体が目覚めます。

スッキリ目覚めるための便利アイテム

気持ちよく朝目覚めるためには、市販されているアイテムを利用するのも1つの手。生活習慣の改善がすぐには難しい、と感じている人は、目覚まし時計や電気スタンドなどの家電を活用してみましょう。

光で起こしてくれる目覚まし時計

今使っている目覚まし時計でスッキリ起きられない、と感じている人には、太陽光と同程度の明るい光を放って目覚めさせてくれる「光目覚まし時計」の活用がおすすめです。枕元に置けるコンパクトサイズのものから、より広範囲で光を届ける大きいタイプのものまでさまざまなタイプがあるので、部屋の大きさに合わせて選びましょう。

タイマー式のコンセントと電気スタンド

自宅にある電気スタンドにタイマー式のコンセントをセットすれば、「光目覚まし時計」がつくれます。顔に光が当たる位置に電気スタンドを置き、コンセントのタイマーをセットしておけば、起きたい時刻にスタンドの光が点灯し、目覚まし時計代わりになります。

寝起きをよくする睡眠リズム

寝起きが悪くなる原因の「睡眠慣性」は、睡眠の質を高めることで起きた後、早めに解消できます。睡眠の質を高めるポイントは、「メラトニンリズム」「睡眠-覚醒リズム」「深部体温リズム」という3つの体内リズムを整えることです。

3つの体内リズムとは

睡眠に影響を与える3つの体内リズムには、それぞれ以下のような特徴があります。

(1)メラトニンリズム(外的リズム)

「メラトニン」は脳から分泌される「睡眠を促すホルモン」です。夜になると多く分泌され、朝方になると減るというリズムがあり、これを「メラトニンリズム」といいます。通常、午後9時ごろから分泌量が多くなり、眠気を感じるサイクルになっていますが、このサイクルは24時間周期と少しずれています。毎日少しずつずれてしまうサイクルは、起きてから4時間以内に外の光を浴びることで、整えられます。
 
メラトニンリズムは光に当たる時刻によって変化します。外的要因によって変動するため、「外的リズム」とも呼ばれています。

(2)睡眠-覚醒リズム

「睡眠-覚醒リズム」は、脳の働きを保つためのリズムです。脳は働くために多くのエネルギーを必要とするので、睡眠によってしっかりと休息をとらなければ機能が低下してしまいます。そのため、起きてからおおよそ8時間後と15時間後に、定期的に眠気がやってきます。この「睡眠-覚醒リズム」は崩れやすく、上で述べたように「メラトニンリズム」がずれると、それに同調して「睡眠-覚醒リズム」もずれてしまいます。
 
「睡眠-覚醒リズム」を崩さず、日中に眠くならないようにするためには、眠気のピークが訪れるよりも前、具体的には起きてから6時間後くらいに、一度目を閉じ、眠気をとることが効果的です。眠気がピークに達したときに睡眠をとってしまうと、これから脳が覚醒に向かおうというタイミングに眠ることになります。その前に休ませることで、効率的に脳を働せることができます。

(3)深部体温リズム

「深部体温リズム」とは、身体の内部の体温(深部体温)の変化のリズムのこと。深部体温は、起きてから11時間後に最も高くなり、起きてから22時間後に最も低くなります。他の体内リズムと比べれば波が安定していますが、不規則な生活を送るなどして一度リズムが崩れると、元に戻るまでに時間がかかります。
 
「メラトニンリズム」と「睡眠-覚醒リズム」のずれが2〜3週間ほど続くと、「深部体温リズム」にも影響します。一度ずれてしまった「深部体温リズム」を戻すためには、起きてから11時間後に本来の深部体温リズムと同じように、深部体温を上げるのが有効です。
 
このときに5分ほど背筋を伸ばし、姿勢を正してみましょう。背中には長時間にわたり安定して力を発揮でき、効率よくエネルギーをつくる遅筋(ちきん)が集まっているため、よい姿勢を短時間保つだけでも、体温を上げる効果が期待できます。さらにこの時間帯は身体の疲れも感じ眠気を覚える時間帯でもありますので、眠気をさます手助けにもなります。
 
光の影響で変化する「外的リズム」の「メラトニンリズム」に対して、外部の影響を直接的に受けない「睡眠-覚醒リズム」と「深部体温リズム」は「内的リズム」と呼ばれています。
 
この3つのリズムを崩さないように生活することで、質の高い睡眠が確保され、日中の覚醒状態を維持できます。3つのリズムをコントロールしながら、過ごすことを習慣づけていきましょう。

入眠後の睡眠サイクル

睡眠には、「身体と脳が両方休んでいる眠り(ノンレム睡眠)」と「身体が休んでいて脳は目覚めている眠り(レム睡眠)」という2つの種類があり、これらが交互に訪れるサイクルがあります。気持ちよく目覚めるためには、「レム睡眠」時に起きることがポイントです。ここでは、ノンレム睡眠とレム睡眠のサイクルについて説明します。

寝起きをすっきりさせる起床のタイミング

眠っている間、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」は交互に現れ、およそ90分で1回のサイクルになります。レム睡眠時は、身体は眠りについていても、脳は活発に働いている状態なので、目覚めたあと「睡眠慣性」の状態になりにくく、起床するタイミングに合っています。しかし、レム睡眠時であればどのタイミングに起床しても構わない、というわけではありません。
 
「熟睡した」と感じられる眠りは、ノンレム睡眠-レム睡眠のサイクルが2周する約3時間のみで、それ以降は、全体的に眠りが浅くなっていきます。そのため、すっきりとした目覚めを得るためには、まず睡眠サイクルが3周目に入る分の睡眠時間(=3時間以上)を確保することが重要です。そして、そのあとに訪れるレム睡眠のタイミングで起きれば、すっきりとした目覚めが得られます。
 
レム睡眠のときに目覚めるためには、起きたい時刻から逆算して就寝時刻を設定するのがポイント。例えば、朝6時に起きたい場合、逆算して以下の時間に就寝時刻を設定すれば、スッキリと目覚めやすくなります。
 
【就寝時刻の逆算方法(朝6時に目覚めたい場合)】
90分×4周期=6時間睡眠→24時に就寝
90分×5周期=7時間30分睡眠→22時30分に就寝
 
その時に確保できる睡眠時間に合わせて、24時か22時30分に就寝すれば、朝6時にスッキリ目覚めが期待できます。
 
「睡眠サイクル=90分」というサイクルには、個人差があります。自分に合ったサイクルをつかむためには、睡眠時間と目覚めの気分をこまめにメモしておく方法がおすすめです。「自分は何時から何時間眠ればすっきりと目覚めることができるのか」というパターンをつかめば、理想的な睡眠サイクルを導き出せます。

寝起きに感じる痛みの原因

ベッドから起き上がった直後に身体の痛みを感じ、快適に朝の時間を過ごせない…。そんな人は、寝具が自分の身体に合っていない可能性があります。

寝起きに頭痛を感じる場合

自分の身体に合わない枕を使っていると、頭痛を引き起こすだけでなく、肩こりやいびき、顔のむくみの原因になります。その人に合った枕の高さは、体形や体格によって異なります。仰向けに寝ているときの姿勢が、立っているときの姿勢と同じになるものをセレクトしましょう。同時に、仰向けの状態になって枕に頭を乗せたときに、のどや首筋に圧迫感がないかどうかも確認してください。
 
また、枕に使われている素材によっても、使い心地が変わります。購入前に、寝具売り場で実際に試してみましょう。

寝起きに腰痛を感じる場合

腰痛が起こる場合は、眠っているときの姿勢が身体へ負担をかけている可能性があります。特に、仰向けに寝る時に腰が反りすぎた状態になっていないか、確認しましょう。腰が反りすぎている場合は、膝の下に折りたたんだバスタオルやクッションなどを入れ、軽く膝を立てるようにしましょう。背骨の自然なカーブが保たれ、腰の痛みも緩和されます。
 
また、マットレスや敷布団が合っていない可能性もあります。「横になったときに自分が快適と感じるか」「寝返りができるほどの十分な幅があるか」が選ぶ際のポイントです。枕と同様、体形によってその人に合う寝具は異なるため、寝心地を確かめてから選びましょう。

寝起きが悪くスッキリしないときの作業効率アップ法

寝起きが悪いとそのあとの一日が憂うつに感じられますが、決まった予定を変えるのは難しいもの。そんな時は、体内リズムを活用して作業効率をアップさせる方法を試してみましょう。

体内リズムを活用して効率アップを目指すには

人のパフォーマンスは1日の中でも波があり、集中力が高まる時間帯、力仕事に適した時間帯など、それぞれの作業に適したタイミングがあります。そこで、一番効果的に自分の力を発揮できる時間帯を覚えておき、重要な作業をそのタイミングに合わせて行うことで、作業効率アップが期待できます。また、眠気にも波があります。その波をうまく避けることで、夜遅くまで仕事をしなくてはいけないときや、夜間に勉強したいときなどに集中力を発揮できます。

<日勤のサラリーマンのための体内リズム活用法>

頭を使うのに最適な時間帯は、起きてから約4時間後、身体を動かすのに最適な時間帯は、起きてから約11時間後に訪れます。そのため、日勤のサラリーマンであれば、その時間に合わせて、午前中に頭脳労働、午後に肉体労働をするのがおすすめです。

<徹夜をする人や夜間に働く人のための体内リズム活用法>

90分ごとに目を閉じる朝4時ごろには15〜30分程度仮眠をとる

人が集中して作業できる限界は約90分。90分たつごとに目を閉じて脳を回復させましょう。眠くなってから目を閉じると長い眠りに入ってしまう可能性があるため、眠くなくても目を閉じるようにして、脳のダメージを軽減させましょう。また、朝の4時ごろは最も眠気が強くなり作業効率が低下するため、この時間にはなるべく仮眠をとり休憩しましょう。

<勉強したい人のための体内リズム活用法>

勉強は眠る1時間前、入浴後の1時間で集中的に行う

眠りについてから最初の3時間、デルタ波と呼ばれる脳波が出ているときに、脳内で記憶が「リプレイ」され、定着していきます。このデルタ波は、深部体温が下がることで増える特徴を持っています。そのため、入浴によって深部体温を上げ、そのあと深部体温が下がって眠気をもよおすまでの1時間のあいだに勉強するのがおすすめ。眠気を感じたところで床につけば、リプレイ作用が盛んに働き、それまでに勉強したことの記憶が定着しやすくなるのです。
 
この時間帯は、暗記系の勉強をするのに適しています。大切なのは、眠くなったら無理せず素直に眠ることです。
 
寝起きをよくするためには、質の高い睡眠をとることが必要不可欠。それには、日々の過ごし方を改善することが重要になってきます。一日の始まりをより快適なものにするため、今日から質の高い睡眠をとることができる生活にシフトしていきましょう。あなたの人生を大きく飛躍させるきっかけになるかもしれませんよ。
 
監修:坪田聡(雨晴クリニック副院長)
 
<参照>
『ぐっすり眠れてすっきり起きる50のコツ』菅原 洋平(宝島社)
『NHKきょうの健康 不安解消! めまい あなたに合った対策がわかる』池園 哲郎(NHK出版)

photo:Getty Images

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