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平成27年版の「人口動態統計」によると、日本人の死因として最も多いものは悪性新生物で、2位は心疾患となっている。この2つの疾患の死亡総数における割合は、悪性新生物が28.7%で心疾患が15.2%と、実に4割以上を占める。ただ、こういった主要死因となっている疾病を予防できれば長寿につながり、健康寿命の延伸も期待できる。

海外のさまざまなニュースを伝える「MailOnline」にこのほど、「ピーナッツを食べることの効果」にまつわるコラムが掲載された。本稿では、心疾患の予防にも寄与しうるかもしれないピーナッツの魅力について紹介する。

今回発表された研究内容とは、食事とともに3オンス(約85g)のナッツを食べると、有害な血中脂肪を抑制して動脈硬化にならず、心臓疾患の予防になるというものだ。

動脈が硬化すると身体全体に送る血液の流れが制限されるようになり、心臓への負担が大きくなる。さらに脂肪やコレステロールなどが動脈壁にたまり、プラークを形成するようになるが、このプラークが動脈を塞ぎ、心血管疾患を含むさまざまな疾病を招く。

ペンシルバニア州立大学の研究者グループによると、食後にも上記と同様の現象が起こり、中性脂肪が増えるという。「典型的には、何を食べても食後は動脈が少し硬くなります。しかし、食事と一緒にピーナッツを食べると硬化予防になるということがわかりました」と主任著者であるペニー・クリス-エサートン氏は語る。

食後に動脈が硬くなるのは、動脈の拡張を少なくする中性脂肪が増えるためだが、ピーナッツを食べれば、食後の中性脂肪の増大が抑制される。ペニー氏は、中性脂肪の値が高くならないため、動脈の弾力性が低下しないのではないかと考えている。

研究グループは、ピーナッツの効果を実際に調べるため、「太りすぎ」もしくは「肥満」の男性15名を対象に研究を実施した。参加者は2グループに分けられ、片方のグループには高脂肪の食事とすり潰した無塩ピーナッツ3オンスをシェークした飲み物が提供された。もう一方のグループには、同じ食事とプラセボ飲料が提供された。

血液試料を採取して血中の脂肪およびインスリンのレベルを調べたところ、ピーナッツを食べたグループの中性脂肪は32%も下がっていたという。

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○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。

(杉田米行)