ショーン・キャロル氏が選出したJリーグ期待の若手ベストイレブン

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英国人記者が選ぶ「期待の若手」の条件

 日本各地で取材活動を続けているイングランド人記者のショーン・キャロル氏が、自身の見解をもとにJリーグでプレーする23歳以下の若手選手の中からベストイレブンを選出した。

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――ショーンさんが若手選手に期待することは何でしょう?

「僕は個人的にメンタルの強さがある選手が好き。まだ若いのに、全然緊張感を見せないようなタイプ。『もうここでプレー出来る』『このレベルまで絶対いける』と思っている選手がいいね」

――イングランドでも、気持ちを見せる選手が好まれますね。

「ジョージ・ベスト、ポール・ガスコイン、ウェイン・ルーニー…。イングランドのサポーターは子供のころから、絶対に戦える選手が好き」

――では早速、GKからお聞きしていきます!

高校サッカー選手権でも優勝。FC東京加入の守護神

GK:廣末陸(FC東京)

[生年月日]1998年7月6日

 自信があるね。ゴールキーパーとしてそれは一番大事かもしれない。ゴールキーパーはもちろんミスをする。でも彼はそれを恐れていないみたい。あのレベルでは、ポテンシャルはあっても緊張している選手は多いね。でも廣末のような緊張してない選手は目立っている。

山口から柏へ。元JFL選手が3年間でJ1にステップアップ

DF:小池龍太(柏)

[生年月日]1995年8月29日

 小池は僕が好きなタイプのサイドバック。守備ではもちろん集中するけど、メインは攻撃。彼はいつも前を向いていて、「攻撃に参加したい」「貢献したい」と思っている。柏によくフィットしていると思う。

20歳でCBのレギュラーを確保。指揮官とともに新天地へ

DF:茂木力也(山形)

[生年月日]1996年9月27日

 茂木はすごいと思う。本当にポテンシャルがある。まだ20歳だけど、もうJ2でレギュラーになった。去年は愛媛で33試合に出て、今年は木山監督と一緒に山形に移籍した。攻撃のポジションでチャンスを与えられる若手は多いけど、センターバックではあまりいない。19歳の時から監督の信頼されたのはすごいと思う。

U-20W杯でも期待。ボランチもこなす万能CB

DF:冨安健洋(福岡)

[生年月日]1998年11月5日

 冨安も茂木と同じようだね。井原監督はセンターバックの仕事をよく理解している。アビスパには良いセンターバックが揃っているけど、その中で冨安はファーストチョイス。彼はオン・ザ・ボールも落ち着いていて、ボランチも出来る。U-20W杯でも期待したいけど、彼がいない時にアビスパがどうなるんだろうね!

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DF:杉岡大暉(湘南)

[生年月日]1998年9月8日

 杉岡は凄すごく面白い選手。今年はルーキーイヤーだけど、もう目立ってる。18歳なのにもうベルマーレでインパクトを与えている。ベルマーレ、そして者貴裁監督は本当に特別なサッカーをするけど、既に慣れてるみたい。すごく冷静な選手だね。本当のポジションはセンターバックかもしれないけど、ウィングバックでも結果を残してゴールも取った。これから注目したい。

東京Vから名門・鹿島に移籍。小笠原、永木らとポジション争い

MF:三竿健斗(鹿島)

[生年月日]1996年4月16日

 彼は典型的な“日本人タイプ”じゃないと思う。もちろん技術はあるけど、彼は印象的なプレーをしたくないみたい。常にシンプルなことをやりたい。良い位置を取って、ボールを奪って、そしてクリエイティブなチームメートにパスをする。あのような選手は全てのチームにとって重要。そして彼は、杉岡と同じようにプロ初のシーズンで(東京Vで)レギュラーになった。それで日本の名門クラブからオファーがあって移籍した。柴崎、小笠原、永木などもいるのに、鹿島で試合に出られる自信があったね。ここまであまりチャンスはないけど、これからチャンスが来ると思う。

札幌のJ1昇格に貢献。攻守に走るファイター

MF:深井一希(札幌)

[生年月日]1995年3月11日

 彼もファイターだね。去年の昇格でも、非常に大事な役割をしたと思う。そのようなアグレッシブなタイプは日本でも増えてほしい。日本では、相手が嫌がるタイプの選手は非常に少ないと思う。深井はその一人かもね。

今年は徳島に武者修行中。鹿島出身のテクニシャン

MF:杉本太郎(徳島)

[生年月日]1996年2月12日

 ここまでファイタータイプばかりだったから、少しテクニックがある選手は必要かなと思った。(笑) 彼は技術があって、試合の流れもよく読めて、そしてゴールにも絡む。今年の徳島は非常に面白そうだし、彼は大事な仕事が出来ると思う。

プレースタイルは“若き日のルーニー”!? 水戸加入の新星FW

FW:前田大然(水戸)

[生年月日]1997年10月20日

 前田、めちゃ好き! 初めて見たのは松本で、すごく面白かった。プレースタイルは本当に積極的。坊主の印象もあって、イメージは本当に“タフ”。少しだけ若いときのルーニーみたい。ボールを貰ったら常にゴールに向かう。そして、経験のある相手と戦いたい。相手をリスペクトし過ぎない。僕はそういうタイプは大好き。反町監督は彼を移籍させたから少しびっくりした。今年はレンタルだけどね。

浦和時代には16歳でデビュー戦ゴール。福岡の怪物ストライカー

FW:邦本宜裕(福岡)

[生年月日]1997年10月8日

 邦本も若いけど、プレーを見ると全然そうは思わない。自信満々だし、ピッチ上で本能的なプレーを見せる。浦和のときには16歳のデビュー戦でゴールを決めたでしょ? そんなことを出来るのは簡単じゃない。精神的に強いと思う。もっと試合に出て欲しい。彼のプレーを見るのは楽しい。

大卒1年目のJ2で13得点。群馬でブレークし大宮へ

FW:瀬川祐輔(大宮)

[生年月日]1994年2月7日

 瀬川は本当のストライカーね。ゴールを決めるセンスがある。それは習うことはできない。センスが“ある”か“ない”か。でも彼はデビューから“ある”ということを示した。(大宮に移籍する前の)群馬はそんなに強いチームではないから、試合中に1チャンスしかないゲームも結構ある。去年、彼はその1チャンスをほとんど決めた。今はけがもあって大宮であまり試合に出るチャンスがないけど、あったらそのチャンスを生かせると思う。

この11人でどう戦う?

――ショーンさんが選ぶ若手ベストイレブンはこのような人選となりました。

「良いね! このチーム、強そう!」

――この11人なら、どうやって戦ってほしいですか?

「前線の4人は積極的に相手DFにプレッシングして、サイドバックは常に高い位置を取って欲しい。深井と三竿はバランスを与えられると思う。DFも強そうだけど、無失点より点を取る力がありそうなので攻めていきたい! このメンバーなら、絶対に2020年のJ1で優勝!」

――ちなみに、この11人の他に注目している若手選手はいますか?

「もちろん皆さんもご存知の、中村航輔(柏)、岩波拓也(神戸)、鈴木優磨、植田直通(ともに鹿島)、堂安律(G大阪)、久保建英(FC東京)もいる。

 彼ら以外には、東京Vの井上潮音も面白い。そして岐阜の大本祐槻、札幌から愛媛に移籍した神田夢実も好き。川崎Fの三好康児もいいね」

――ありがとうございました! 今後も若手に注目ですね。

text by 編集部