旅客機のファーストクラスをイメージした部屋。入り口はカーテンで仕切られている=東京都中央区、ファーストキャビン京橋

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 都心にあるビルや駐車場が「ちょっとおしゃれ」なカプセルホテルに生まれ変わっている。これまでの「安くて狭い」イメージを一新。外国人や女性客を意識した内装が特徴だ。

 JR東京駅から徒歩5分のコインパーキング跡地に17日、9階建てのカプセルホテル「ファーストキャビン京橋」が開業した。フロアとエレベーターは男女専用に分かれ、旅客機のファーストクラスをイメージした238室は1泊6700円〜1万2千円。3千円〜4千円が相場とされるなか、強気の価格設定だ。

 運営するのはベンチャー企業のファーストキャビン(東京)。来海(きまち)忠男社長は「使い方に悩んだ土地や建物をホテルにしたいという相談は多い」と話す。今秋には近鉄不動産、阪神電鉄と組み、それぞれ京都市と大阪市に同様のホテルを開業。もともとはオフィスビルと、細長い駐車場だった。

 オリックスは昨秋、商業ビルを改装したホテル「THE PRIME POD」を東京・銀座に開業し、今年2月に京都市中京区にも出した。木目調の壁など内装にこだわり、部屋は1泊5千円前後。有線放送のUSENも東京都内の社員寮を改装して「ナデシコ ホテル シブヤ」を昨春にオープン。入り口では着物姿の女将(おかみ)が出迎え、女性客限定で1泊7700円〜1万2千円だ。スタッフ全員が英語も話し、宿泊客の8割が外国人だという。

 訪日する外国人客の急増で、東京や大阪、京都などは慢性的なホテル不足が続いている。都市未来総合研究所の清水卓・主任研究員は「客層のすそ野が広い価格帯で、開業は当面続く」とみる。(石山英明)