19世紀に生まれた最後の3人のうち、唯一の1800年代生まれの女性、エンマ・モラーノ=マルティヌッツィさんが、4月15日に3世紀に渡る人生を終えた。117歳だった。

最後の1800年代生まれ

1899年11月29日にイタリアで生まれたエンマさんは、地上で最後の1800年代生まれだった。

当時の日本は明治32年。日本電気(NEC)設立の年だ。

同じ年に生まれた人物には、大物ギャングのアル・カポネ(1947年没)、映画監督のアルフレッド・ヒッチコック(1980年没)、小説家の川端康成(1972年没)などがいる。

ふたつの世界大戦とDVを生き延びた

エンマさんは心から愛していた婚約者を、第一次世界大戦で失ってしまった。それから結婚をするつもりはなかったそうだ。

しかし、2011年にエンマさんがLa Stampaに語ったところによると、ある男性から「君がラッキーなら、僕と結婚するだろう。そうじゃなきゃ、僕が君を殺す」と、半ば脅しのようなプロポーズを受け、26歳で結婚。

DVに悩む結婚生活を送ったものの、生後6ヵ月の息子を亡くした後で、夫の元を離れる決意をした。ただし、夫が亡くなるまで離婚をすることはなかったという。

この訃報は、彼女を「世界最高齢」に認定していたギネス世界記録の公式サイトを始め、多くのメディアによって伝えられている。

▼イタリアの作家、Mariangela Camocardiさんも追悼のコメント

「1日に3つの卵」が長寿の秘訣?

BBCが伝えているところによると、長寿の秘訣は「長生きの家系」であることと、「1日に3つの卵(うち2つは生卵)を食べること」と話していたそうだ。

主治医を27年間務めたCarlo Bava医師は、AFP通信に「彼女はほとんど野菜もフルーツも食べなかった」と話している。

朝に生卵を2つ、昼にオムレツ、夜にチキンを食べており、「1日に卵3つ」の習慣は、90年以上も続けていたという。

最後の19世紀生まれのひとりは日本人

海外メディアを中心に、エンマさんを「最後の19世紀生まれ」と伝えている記事もあるが、19世紀生まれで現在もご存命の人物はまだ2人いる。ひとりは世界最高齢となったジャマイカのヴァイオレット・ブラウンさん(116歳)。1900年3月10日生まれだ。

もう一人は1900年8月4日生まれの、鹿児島県の喜界町に住む田島ナビさん(116歳)。ちなみに男性の国内最高齢者は、北海道足寄町に住む野中正造さん(111歳)だという。

また、日本で最後の1800年代生まれは、2015年4月1日に117歳で亡くなった大川ミサヲさん。115歳当時の2013年に、「世界で最も高齢の人物」としてギネスに認定されていた。