2人の思い出を残したい!“自作の婚姻届“って法律的に大丈夫なの?

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【相談者:30代女性】
長年付き合った彼から、先日ついにプロポーズをされました。
とても嬉しいのですが、私も彼も結婚式など派手なことに興味はありません。
もう何年も一緒に住んでいるし、結婚すると言っても婚姻届を出すだけになりそうです。

せっかくなので、二人の思い出に残るものを……と考えていたところ、「自作の婚姻届」というものを見つけました。
二人の写真を入れられたり、キャラクターがデザインされているものもたくさんあって可愛いなと思いました。
でも、これって法律的に大丈夫なんですか?

●法律の決まりを守れば自由にデザインできます。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の篠田恵里香です。

まずは、何よりも、ご結婚おめでとうございます。
せっかく生涯のパートナーを見つけたのですから、何か思い出に残ることをしたいと思う気持ちはとてもよく分かります。

実は婚姻届は、法律の決まりさえ守れば自由にデザインすることができます。

●婚姻届は自由にデザインしていいって本当?

婚姻届は、役所に取りに行って、その定型書面にサインをするイメージが強いですよね。
ただし、必ずしも役所に置いてある定型書面で提出する必要はありません。

法律上の決まりとしては、戸籍法施行規則に「婚姻届の様式・記載方法」が規定されていますが、この決まりを守りさえすれば、基本的にはどのようにデザインしても良い ことになります。

例えば、A3用紙であること、本人と証人2人の署名押印があること、簡単に消えないようなボールペン等で記載すること等の決まりがあります。
鉛筆書きや紙に穴をあける、切込みを入れることは許されませんが、余白部分に絵や写真を盛り込んだり、厚手の紙を使ってデザインすること等は可能ということになります。

●届を出すのに必要なものは?誰が出してもいいの?居住地以外で提出できる?

婚姻届を出す際に必要な書類は、事前に役所に確認すること をお勧めします。

基本的には、「婚姻届」、「本人確認書類」、本籍以外の役所に提出する場合は「戸籍謄本」。
未成年の場合は「父母の同意書」が必要書類一式となります。

夫婦の一方だけで提出することも可能ですし、代理人が提出しても構いません。
その場合、委任状は不要ですが本人確認書類は必要です。代理や当事者の一方が届出を行った場合、役所に赴かなかった当事者には、後日、役所から、「婚姻届が受理された旨の通知」が届くことになっています。

代理人に届出をお願いする場合は、その場での訂正ができません。
「良い夫婦の日に入籍したい」など、必ずその日に受理してもらいたい場合は、代理届出は避けた方が良い でしょう。

婚姻届は、夫・妻の本籍地又は所在地となっていますので、挙式をしたその日に挙式をした場所の役所に提出することも可能です。
基本的に24時間対応となっていますので、休日や深夜でも受付は可能 です。

●証人は誰でもいいの?

婚姻届の証人欄については、基本的には誰が署名押印しても構いません。
ただ、未成年者は証人の資格がありませんので、20歳以上である必要があります。

昔は、「仲人」などといって、結婚式に参列される親しい関係のご夫婦にサインをしてもらうことも多かった様子。
極端な話、見ず知らずの方にサインをしてもらっても婚姻届としては有効ということになります。

ただ通常は、親しい友人や親族、会社の上司等に証人となってもらうことが多いでしょう。
 

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最近では、自治体でも可愛いデザインの婚姻届を用意しているところが増えてきているようです。
婚姻届のデザインを請け負う会社なども出てきているようですね。

お二人の門出にぴったりの、素敵な婚姻届となることをお祈りしております。

●ライター/篠田恵里香(弁護士)