終盤に劇的な決勝点。10番に相応しい仕事ぶりで勝利の立役者となった。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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[J1リーグ7節]神戸1-2柏/4月16日(日)/ノエスタ
 
 1-1のまま迎えた後半アディショナルタイム、大津祐樹が劇的な決勝点を奪い、柏を勝利に導いた。クリスティアーノのクロスがポストに撥ね返ったところに反応。胸でワントラップを入れ、倒れこみながら右足を振り抜いた見事なゴールだった。
 
「クリス(クリスティアーノ)が際どい良いボールを上げて、こぼれてくるなと思ってたので、それに反応した。意外と(落ち着いていて)ボールのラインが見えたので、あとは思い切ってそこに向かってボレーで振るだけでした」
 
 ゴールシーンをそう振り返った大津にとって、リーグ戦では昨季第1ステージ5節の鳥栖戦(4月2日)以来、実に約1年ぶりの得点。オランダのVVVから柏に復帰してからの2年は、左膝の後十字靭帯損傷や右足関節三角靱帯損傷など度重なる怪我の影響もあり、なかなか出場機会を得られない日々が続いていた。
 
 柏復帰後はエースナンバーの10番を背負い、サポーターやクラブから大きな期待をかけられたが、それが重圧にもなっていただろう。それでも「焦りは特になかった」という。
 
「自分自身のコンディションもすごく良い。(今季は)自分のポジションで勝負したいと監督と話をして、そのなかでポジションも取れてきて、こうやって結果も出せた」
 
 苦しみながらも準備を怠らず、今季は主戦場とするサイドハーフのポジションにこだわった。そして現在はリーグ戦3試合先発出場と定位置を掴みつつある。
 
 突破力と決定力を備える大津に求められるのは、なによりも得点だ。もちろん、まだ今季はリーグ戦初ゴールを奪ったのみ。大津自身も満足した表情は一切ない。
 
「いつでも結果を出せるように準備はしていた。それを出すタイミングが今だった。でもまだ1点なので、これからもっとチームに貢献したい」
 
 完全復活を期す柏の10番から目が離せない。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)