福井健さん

写真拡大

■自信喪失し1泊2日の「プチ失踪」

現港南支社営業所長の福井健さん(掲載当時 港第二支社 エグゼクティブ・ライフプランナー)は、1ヶ月の新人研修でロールプレイなどの猛特訓を重ね、万全を期してライフプランナー人生をスタートした。ところが、いざお客さまを前にして話し始めると、1分で頭が真っ白になってしまいました。

言葉が出てこなくなり、同行した営業所長が慌てて言葉をつなぐ、その繰り返しです。営業開始から2週目にして早くも自信喪失した福井さんは、こんな行動に出てしまいました──。

「その日、アポイント先の最寄り駅に着いた瞬間に『もう仕事を続けられない』と焦りがピークに達しました。そして、電話で『急用が入って行けなくなりました』とドタキャンしてしまったんです。おまけに、その週のアポイントを全部キャンセルして、電車で上野駅まで行き、真夏の上野公園をブラブラしていました。

やがて日が暮れて、そのまま公園で寝ようとしたのですが、蚊がすごくて寝られない。仕方なく、目に留まったビジネスホテルで夜を明かすことにしました。携帯の電源は切っていましたから、営業所長や同僚、妻ですら私に連絡を取れない状況です」

翌日は西郷隆盛像の前で、1日ボーッとしていたそうです。夜になって気分が落ち着き、奥さまに電話をしたところ「今から行くからそこで待ってて!」と、当時1歳の娘を抱えて上野公園までタクシーで迎えにきてくれました。

1泊2日の「プチ失踪事件」です。しかし、福井さんはそこから立ち直っていきます。

■いいサービスを受けたら、その上司に礼状を出す

「僕を採用してくれた営業所長というのが、関西弁でお笑い芸人のような強烈なキャラなんです。その人をそのまま真似しようとしていたんですね。

復帰した僕を、営業所長は叱ることなく優しく迎えてくれました。『トークはちゃんと覚えてもらわんとあかんけど、俺になれっちゅうわけやないから。今から、福井ちゃんのキャラでトークしてみよか』と。

僕のモノマネ風に演じてくれまして、営業所長のキャラとは正反対の落ち着いた雰囲気なんですけど、お客さん役で聴いている僕にはズンズン響いてくるんですよ。

そのアドバイスに感激したのと同時に『自分のキャラで自然体でやればいいんだ』と、肩の力が抜けました。驚いたことに翌週から、すぐさま結果が出はじめたんです。営業所長からは『やればできるやないか!』と」

福井さんは、自身のことを「感激屋さん」だと言います。とにかくさまざまな場面で感激しては、その感激をいろいろな人に伝えたくなるようです。

「洋服などの販売員さんとか、タクシーの運転手さん、あるいはゴルフ場のキャディさんやカーディーラーの営業マンといった方たちから『自分が顧客の立場で気持ちのいい最高のサービスを受けたとき』には、もう居ても立ってもいられなくなってしまうんです。

そんなときは、すぐさま『素晴らしいサービスを受けました。ありがとうございます』というハガキを、社長や上司の方に宛てて出すようにしています。ご本人に出すよりも、『お客さまからこんなお褒めをいただいたよ』と上の人から伝えてもらったほうが、嬉しいと思いますから。

私としては『顧客サービスのヒント』をいただけた御礼という観点からのハガキであり、自分がもしお客さまからこんなハガキをもらったら単純に嬉しい、という理由でやっているんです」

※本連載は書籍『アメリカ本国を驚愕させたプルデンシャル生命の「売る力」2』からの抜粋です。

(プルデンシャル生命保険フェイスブック(日出ずる国の営業)運営事務局=編)