■皐月賞とファンディーナ

 16日、中山競馬場でGIレースである皐月賞が行われた。今回の注目はなんといってもファンディーナ。69年ぶりの牝馬優勝なるかに焦点が当てられていた。しかも、牝馬でありながら他をぶっちぎり、圧倒的な1番人気だった。

 1番人気のファンディーナの単勝オッズが2.4倍に対し2番人気のスワーヴリチャードが7.0倍だった。次いでカデナ7.3倍、ペルシアンナイト8.2倍と数字の上ではファンディーナが圧勝だったし、そういう展開になることも予想された。69年ぶりの牝馬優勝にファンの期待も高まった。

 さらに競馬は1番人気の馬にかけていると70〜80%の回収率があると言われている。皐月賞では、ここ10年で1番人気の優勝はまだ2回。そういったデータを踏まえてもファンディーナの優勝は期待できるものだった。

■競馬は難しい

 しかしデータ通りに行くのであれば競馬は苦労せず、みんな当たりくじを買うことができる。逆を言えば計算通りにいかないのが競馬である。特に今年の皐月賞は荒れに荒れた。蓋を開けてみるとファンディーナは優勝しなかった。それどころか7着に終わり、3着にすら入らない有様だ。

 しかも4番人気までで3着以内に入ったのは4番人気のペルシアンナイトのみ。優勝したのは伏兵アルアインで、多くの競馬評論家、予想師が大穴予想すらしない馬だった。最後はクビの差でペルシアンナイトを抑えた。最初はゆったりしたスタートだったが、コースレコードタイを出す圧巻の走りだった。

■結果

 勝ったアルアインのオッズは9番人気の22.6倍。2位は4番人気のペルシアンナイトの8.2倍、3位は12番人気のダンビュライトの54.7倍だった。予想が全くできないこのレースの3連単配当は106万4,360円に上った。もちろんのことこの結果を予想できた人はほとんどおらず、歓喜の声より悲痛にも似た声が多いだろう。

 では騎手が百戦錬磨だったのかというとそうではない。27歳、皐月賞初挑戦の松山弘平だった。勝利インタビューでは喜びを前面に出して「信じられない気持ちでいっぱい」と語り、その後馬を労った。

 アラビア語で「泉」を意味するアルアインはこの皐月賞で「泉」のようなお金を沸き起こす結果となった。これからも松山―アルアインのコンビで競馬を盛り上げていってくれることを期待しよう。