愛犬がガンで逝った…いつか来るペットの死にどう向き合うか

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<16歳の愛犬を亡くした心理カウンセラーが考えるペットロス Vo.1>

 この1月4日に、ずっと私の天使だったゴールデン・レトリーバーのケフィ(女の子)が、本当に天使になって虹の橋を渡っていきました。

 享年16歳。人間の年齢に換算すると100歳を超えていました。低悪性リンパ腫を発症してからも1年にわたる闘病生活を続けました。

 その間に、黄金色に輝いていた被毛は白くボサボサになり、ふさふさだった尻尾は芯が透けて見えるほどみすぼらしくなりました。そうやって力を振り絞って私のそばに居てくれたのです。

…とはいえ、薬のおかげで亡くなる直前まで、ケフィは大食漢ぶりを発揮し、家族と旅行し、のんびりペースの散歩を楽しんでいました。主治医でさえ、その元気に驚いていたほどです。

 容態が急変したのは亡くなる1月前。肝臓がんが急激に成長し、それから2週間で寝たきりに、そしてあっという間に虹の橋へと旅立って行ったのです。

◆ケフィの死を受け入れられない…

 ケフィを失った後、毎朝、窓を開けるたびに「ケフィがいなくなってもやっぱり地球は回っているんだ」という、とてつもない寂しさが襲ってきました。

 ケフィのいないこれからをどうやって生きたらいいのかと思いあぐねている私を尻目に、日は昇り、時間は過ぎ、だれもが今まで通り生活していること。この世はケフィを失ったのに、この世からケフィの笑顔が消えてしまったのに、世の中は何一つ変わらずに動いているということ。

 そんなすべてが、まるでテレビの向こう側で起きているかのような感じがして、自分だけが世の中から「浮いている」ような感覚でした。

 たぶん現実を受け入れることができなかったのだと思います。

◆ペットロスをどう乗り越えるか

 長年、生活を共にしてきた動物を失うことは大きな喪失感をともないます。しかも最初はその喪失さえなかなか認めることができません。ペットロスを乗り越えるには、ある程度の時間や事実の積み重ねが必要になります。

 そんなペットロスと上手につきあって行くには、ちょっとした知識、それから悲しみや寂しさに共感してくれるだれかが必要になります。また、正解の無い闘病生活の中でどれだけ悩み決断してきたかや、口のきけない小さな家族の思いや願いをどうやって受け止めてきたかも立ち直りに影響します。

 動物たちとの別れを何度となく経てきた個人であり、喪失体験と向き合う機会の多いカウンセラーでもある私の経験が、小さな家族と暮らすみなさんにとってお役に立てばと思います。

<TEXT/木附千晶>
【木附千晶プロフィール】
臨床心理士。IFF CIAP相談室セラピスト。子どもの権利条約日本(CRC日本)『子どもの権利モニター』編集長。共著書に『子どもの力を伸ばす 子どもの権利条約ハンドブック』など、著書に『迷子のミーちゃん 地域猫と商店街再生のものがたり』など