永遠を望むなら石か金属!仙台市に登場したフィギュアスケートモニュメントには平昌後の第二弾があるなと確信した件。
「なるほど、銅像はこれから作るんだね!」

僕はピーンときました。何にピーンときたかと言うと、宮城県仙台市は国際センター駅に設置された、フィギュアスケートモニュメントの件です。こちら仙台市が企画したもので、日本のフィギュアスケート発祥の地であるという「五色沼」を国内外へアピールするとともに、五輪金メダリストとなった同市出身の荒川静香さん・羽生結弦氏を讃えるものなのだそうです。

僕はその除幕式にあたり、若干の違和感を覚えていました。

そもそもモニュメント化するには早いのではないかという大きな疑問がひとつ。五色沼と荒川静香さんはまぁいつでもいいのかなという気もしますが、羽生氏に関して言えばこれからまだまだ偉業を成し遂げていく段階の人物です。もちろん五輪金や世界最高記録は素晴らしいことですが、讃えるベストタイミングはもう少し先なんじゃないのかという気持ちです。

そして、もうひとつが実際にお披露目されたモニュメントの形態。いわゆるモニュメントとなると、巨大な石に文章を彫り付けたものとか、銅像とか、100年でも1000年でもそこに残りそうなものであるのが普通です。100年先、1000年先まで讃えたいような偉業だからこそ記念碑を建てるワケで、やはりそういうときは「石・金属」だろうと。

しかし、実際に出てきたのはふたりの決めポーズがプリントされたガラスパネル。「ガラスかぁ…」。ビルの壁面とかに使うものすごい丈夫なガラスパネルではあるのでしょうが、100年先1000年先を考えたときに、若干の不安があるのは否めません。近所のワルガキが石でも投げたら、傷ついたり割れたりしないのか。いっそダイヤモンド製なら傷つかないのかもしれませんが、ガラスとなると絶対の信頼感は持てません。

このふたつを勘案したとき、導き出される結論はひとつ。実は今回のモニュメントは横綱土俵入りで言えば露払いと太刀持ち相当の「お付き」なのではないかということです。来たる平昌五輪で羽生氏が世界最高記録の劇的な金を獲得し、その美しさで全世界を魅了し、世界の悲しい紛争を止めたとき、モニュメントのご本尊がやってくるのではないか。そうとしか考えられないのです。

そのときまさしく、今回は採用されなかった石碑・銅像がやってくる。どこまで予算がつくかはわかりませんが、最大で大仏まで僕はいけると思っています。本来なら国際センター駅から至近の青葉城にドーンと羽生結弦像を建立したいところですが、そこにはあいにく先輩銅像の伊達正宗公がいるので、観光客的にも紛らわしいのでよろしくないでしょう。

そこで少し離れた多賀城跡にドーンと羽生結弦像を建立しまして、大仏と奈良・平安時代の史跡というベストマッチ感を演出していきます。2019年、2020年という直近においては付け足し建立という感じは避けられないでしょうが、2120年、2220年ともなれば城跡と大仏もしっくりとなじみ、新たな観光名所となって地域の活性化にも貢献するに違いありません。

最終的には五色沼にあるデススパイラル像とアイスリンク仙台を含めて、フィギュアスケート発祥の地と伝説の名選手・羽生結弦の足跡を周遊する観光コースとして、各モニュメントをめぐる旅を確立していきます。それを周辺観光情報とあわせて冊子にまとめ、週末仙台2号として全国に展開していく。その核となる100年・1000年先まで揺るぎなき羽生結弦像の建立計画、平昌後に即発表できる状態へと準備を進めていってほしいもの。水面下での事務方の奮闘、期待を持って見守りたいと思います。

ということで、まずは将来の世界遺産「羽生結弦遺跡群」のさきがけとなる、ガラス製フィギュアスケートモニュメントについて拝見していきましょう。

◆沼に建てるのかと勝手に思ってたけど、駅に建てるんですね!

日本のフィギュアスケート発祥の地といわれる五色沼、そのもよりにある国際センター駅には、狭き門を潜り抜けてやってきた「選ばれしファン」と多くの市民が集っていました。仙台市長の桜のようにほころんだ笑顔のスピーチには、この日を迎えた喜びがあふれていました。御来賓を含めた猛烈な「ハレの日」感に、モニュメントのモデルふたりが若干恐縮しているように見えなくもありませんが、皆が喜ぶことであれば結構な話です。

ステージには真っ白な布を被せられたモニュメント。地元の若きスケーターを含めて、市長・御来賓・モデルのふたりが紐を引く除幕の儀式では、紐を引く前の写真撮影タイムをじっくり設けるなど、期待感を存分に盛り上げてきます。司会の方が「私のどうぞの掛け声で」と除幕の合図を知らせた段では、「どうぞで銅像が出てくるというオチですね!」と僕も見事な段取りに唸ります。はたしてそこに登場するのは、1対のイナバウアー像か、はたしてイナバウアー&ハイドロ像か。幕の向こうから現れたものは…!

↓なるほど、ガラスか…!ガラスできたか…!

銅像じゃなくてよかった派のみなさん、おめでとうございます!

銅像を期待してた派のみなさん、平昌後にもう一回頑張りましょう!

「大仏!」「絶対に大仏!」派の方も、あきらめないで!

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現れたモニュメントには、荒川さんのイナバウアーと羽生氏の「パリの散歩道」の決めポーズが描かれていました。名前、英文の解説、そしてサイン。訪れた観光客はモニュメントの間に立って、ふたりの肖像と混ざり合いながら記念撮影をすることも可能という形式。新たな観光名所として、五色沼ともども盛り上がっていくに違いありません。除幕しただけで早くも観光客からは「キャー!」という歓声が何度も上がります。これは作った甲斐があった。

除幕を終えた羽生氏は「フィギュアスケートの競技はいつまでもずっとつづけられるものではありません」「いつかは引退という言葉がくるかと思う」というざわつくような現実を示しつつ、だからこそ「こういったモニュメントであったり僕たちの演技であったり、先ほど演奏していただいた音楽であったり、そういった記録というものはいつまでも後世に残って、歴史として語り継がれる」ことへの喜びも感じているようす。このモニュメントがのちの世の金メダリストを生むきっかけになることを祈って、除幕のあいさつとしました。

↓除幕後の撮影タイムでは決めポーズをめぐる羽生氏ジョークも!


「このポーズやったら?」
「僕はできるけど荒川さんは絶対できないでしょ!」
「じゃ、前向きに倒れる感じで」

みたいな話ですかね!

ファンはたぶんモニュメントの前でいろいろやると思います!


↓うしろのほうのファンにまでピョンピョンしてあげる神対応も!


あらゆる方向に目線を送り、遠くのカメラにもジャンプする!

気遣いのGOEに3をつけましょう!

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その後は記念のトークショーへ。「仙台、最高です!」から始まるリラックスムードのトークは、このハレの日を記念したプレミアムなものとなりました。長野五輪での荒川さんら仙台の先輩たちの滑りが羽生氏をスケートに導くきっかけになったことや、プロ野球・楽天戦で始球式をした思い出、小さな頃に公園で遊んだ記憶など、地元ゆかりの話を惜しみなく繰り出します。

荒川さんがトリノ五輪シーズン途中でプログラムを変更したことについての「(自分が曲を変えたらと提案されたら)それを覆すくらいの演技をします。見たか、これがしたかったんだ!って」という会心のドヤトークを聞けた会場のみなさんは、一生の思い出に残る音波となったのではないでしょうか。世界選手権後には曲変更を検討したという記事もありましたが、そうじゃないぞということをしっかりと示すかのような言いっぷり。まさにファンのために、わかってくれる人にしっかり届けるために明かしたプレミアムな情報だったように思います。

↓そして会場のみなさんからの質問に答えてくれる神対応コーナーも!
●モニュメントを見た率直な感想は?
荒川:「光栄な一方で、恥ずかしい気持ちにもなる。人に見られるのが得意ではないのにこの競技をやってしまったので、いつでも恥ずかしいし、いつでも緊張する。羽生クン見たらカッコいいなって思います」

羽生:「荒川さんのと比較してみると、僕ホントに簡単なポーズしてるなって思いますね。(パリの散歩道の)最後のポーズなんですけど、やっぱりこうやってソチ五輪男子金メダリストって書かれている隣に自分の写真があると、うれしいですね。実感が改めてわきますね。あともうひとつ言わせていただくと、しーちゃんの目がめっちゃカッって開いているのがスゴイ(笑)」

●ホープ&レガシーを選んだ理由は?
羽生:「最初にこの曲を聴いたときに一番思ったのは、自然とか森羅万象とか、目では見きれないようなもの、感じなくてはいけないようなものを、音楽から感じ取れたっていうのが最初の感覚でした。やっぱりそこを表現したいなって思ったのと同時に、この曲を選んだ理由のひとつでもあるピアノの曲っていうものをあり、日本の久石譲さんの作曲というのもあり、最終的にはこの曲、長野のパラリンピックのオープニングの曲だったんですね。言ってみれば、僕がスケートを始めるきっかけとなったオリンピックでもあるので、そう言った意味でも今回使わせていただきました」

●好きなスケートの技、得意なスケートの技を3つ教えてください。
羽生:「まずひとつはトリプル、ダブルに限らずアクセル。アクセルジャンプはものすごく好きで、ほんと小さい頃、都築先生(※都築章一郎氏)に教わってる頃は、1時間の個人レッスンのうちに45分間アクセルに費やしてました。ホント大好きで。でもそれぐらいアクセルは大事なジャンプだって、今スケートをやっていて本当に感じてますし、何より今の僕のプログラムの一番の武器はトリプルアクセルだと思っているので、そういった意味でもよかったなと思っていますね」

羽生:「あとはスピンですかね。特にシットスピン。シットスピンは本当に…もとから多分股関節が柔らかくて、シットスピンのポジションが低いポジションでできるので、わりとラクに回れる、というのは自分の体質上、あったのかなと思いますし。あとシットスピンというのはすごく曲に合わせやすいというのも感じていて、そういった意味でもやっていて気持ちいいなぁと思います

羽生:「あともうひとつ、今はサルコウですかね。(会場笑い)今は、今はね。やっと後半でサルコウ跳べたんで。でも本当にエッジ系ジャンプが今は好きで、特にサルコウジャンプに関しては跳べたときの無駄なチカラがなく、ランディングまで流れるように跳べるっていうのは、サルコウとアクセルだけだと思うので、その特別な感覚っていうのはサルコウにはありますね」

股間!

気持ちいい!

エッジ!

個人レッスン!

感じなくてはいけない!

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トークショーの最後、羽生氏は未来の荒川静香・未来の羽生結弦となる子どもたちから花束を受け取り、同時にその子たちを優しくエスコートして、祝典を締めくくりました。荒川さんらの活躍が羽生氏を生んだように、今回のモニュメントも未来にきっとつながっていくはず。

多くの競技で「子どもの頃にスポーツ教室で有名選手に教わった」といった、出会いの記憶が名選手を生んでいます。このモニュメントもまた新たな名選手を生むきっかけになっていくはず。未来の種をまくために、国別対抗戦を控えた調整の時期にも労を惜しまず駆けつけたこと、「わかっているな」と思わずにはいられません。

羽生氏の心の中には荒川さんら「きっかけ」となったスケーターがおり、偉大なアクセルジャンプの使い手としての先達である浅田真央さんとそのジャンプが血肉となって活きており、いずれはもっと若い世代の心のなかで羽生結弦が同じような存在となっていく。自分の記録、足跡を残すことは決して自慢ではなく、次の世代への種をまくことなのです。

「だからこそ、大仏を!」

絶対に朽ち果てない素材、永遠を約束する頑丈さ。削っても削ってもなくならない圧倒的な質量。平昌五輪後にはきっと、改めてこの偉業を讃える機運が高まるはずです。真の大エースはそのときに顕現すると僕は信じています。東北地方の修学旅行生が必ず行く感じになるどでかいヤツ、ドーンといきたいものですね。できれば石、難しければ銅。太古の昔から残っているものが何なのかという現実、しっかりと意識していきましょう!

造形を恐れるな!写真を頼るな!永遠を望むなら石か金属しかない!