17 富田晋伍 6(HT IN)
チームにとってどれだけ大切な存在かを、不在で鹿島に好き勝手やられた前半に周囲は実感したはず。藤村と交代すると、中盤の底で好パフォーマンスを披露。勢いを取り戻すのにひと役買った。
 
10 梁 勇基 6(71分IN)
アディショナルタイムも含めて20分強のプレー。チャンスメイクという点では物足りなさが残るものの、「まだ世代交代はさせない」という意気込みを感じさせた。判断力の的確さは衰えない。
 
監督
渡邉 晋 4.5
ルヴァンカップの勢いを買うメンバー編成も、失点後に緩んでしまう悪癖を修正できないままに前半で3失点。後半頭から富田と永戸を入れた交代手腕は良かったが、1-4という結果では低評価は致し方ないだろう。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

【仙台 1-4 鹿島 PHOTO】鹿島が仙台に勝ち、小笠原と曽ヶ端のJ1通算500試合出場を祝う。
【鹿島|採点・寸評】
鹿島 7
前半は完璧と言っても差し支えないパフォーマンス。ボールを支配しながら急所を抉る縦パスを入れて、確実にチャンスを仕留めた。後半こそ守勢に回る時間が多く、CKからゴールネットを揺らされたが、前掛かりの相手の息の根を止める4点目は「鹿島らしい」と言える。
 
GK
21 曽ケ端準 6.5
相手を怖がらずに飛び出して危機を回避する様は守護神のそれ。失点を喫したものの、プレーは終始安定しており、勝利で自身のJ1通算500試合出場に華を添えた。
 
DF
22 西 大伍 7 Man of The Match
ボールを落ち着かせ、タイミング良くパスを通し、絶妙なオーバーラップを披露。ハーフライン付近からドリブルで持ち込み、ステップで平岡をかわして決めた先制点は感嘆の声が漏れるほど。
 
5 植田直通 6.5
クリスランの高さや強さ、佐々木の俊敏さに手を焼く場面も。ただ、決定的にやられたシーンはなく、粗さも目を瞑れる範囲。闘志を内に秘めて、集中力を最後まで切らさずによく戦い抜いた。
 
3 昌子 源 6.5
最終ラインを見事に統率。ロングボールに対しても冷静に対処した。31分にはスルーパスを中村に通してPKを呼び込む。失点は自身のマーク、クリスランに決められたもので少々厳しくなるが0.5を減点することに。
 
16 山本脩斗 6.5
前半はチーム全体がほぼ完璧だったために、そこまで目立たず。しかし、後半の仙台が勢いづいた後に真価を発揮する。味方には気の利いた、敵には嫌な位置取りを続けていた。
 
MF
6 永木亮太 6.5
豊富な運動量で自軍ペナルティエリアから相手陣ペナルティエリアまでをカバー。ボックス・トゥ・ボックスの意味を示していた。ただし、「7」とした西や遠藤に比べたらインパクトは大きくないか。
 
40 小笠原満男 6.5(85分OUT)
J1通算500試合出場を達成した“鹿島の魂”。汚れ役を厭わず、積極的に身体を張ってフィルターになるとともに、攻撃時には舵取りもこなす。なぜ第一線にいられるのかが理解できるパフォーマンスだった。
 
25 遠藤 康 7
高いテクニックで対峙したDFを翻弄。細かいスペースをすり抜けるドリブル、周囲の押し上げを助けるキープを見せつける。土居とのパス交換から狙いすましたシュートで挙げたチーム3点目には技術力が詰まっていた。
MF
13 中村充孝 6.5
サイドでボールを受けるだけでなく、ダイアゴナルに入って仙台の最終ラインを翻弄する。その象徴的なシーンが昌子のパスを引き出した31分のシーン。ペナルティエリア内で石川直のファウルを誘って、PKを獲得した。
 
FW
8 土居聖真 6.5
最前線でパスを呼び込むと、狭いスペースでも華麗にターン。その後のチャンスメイクはボディブローのように効いていた。43分には遠藤と呼吸バッチリの落としで、ゴールをアシスト。後半になってトーンダウンしたが、減点材料にはならないだろう。
 
33 金崎夢生 6.5(83分OUT)
果敢なチェイシングでボールの出どころを封じる。普段と比べて凄みは足りなかったかもしれないが、彼のハードワークは攻守で必要不可欠だった。32分にはPKを冷静に沈めて相手の勢いを削いだ。
 
交代出場
FW
7 ペドロ・ジュニオール 6.5(83分IN)
金崎との交代で、ピッチに立つ。約10分間とプレータイムが短いなかでもカウンターから仙台のゴールネットを揺らす。まさに起用に応えるパフォーマンスだった。また、随所に巧みさも見せた。
 
MF
20 三竿健斗 -(85分IN)
J1通算500試合出場を達成した小笠原に代わって投入される。自身が入った意味、役割をしっかりと理解しながらプレーした。P・ジュニオールのゴールを生むパスも出して、自身の使い勝手を見事にアピール。
 
監督
石井正忠 6.5
守勢に回る時間帯が増えた後半にも、ブレることなく鹿島のサッカーを選手たちに貫かせる。P・ジュニオールを投入した選手交代も当たり、素晴らしい采配だったと言っていい。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。