娘たちが必死でかき集めて祖母にビジネスクラスをプレゼントした思いや、苦痛を与えられた母を救うこともできないという気持ちは、ローズさんにとってもトラウマにしかならなかった。27年間、障がい者と対応する仕事に自身も従事しているローズさんにとって、ショーナ他ビジネスクラスのCAたちのあまりにもプロとはいえない対応に激しい怒りと悲しみが湧いた。

以上がユナイテッド航空に宛てた書面であるが、ローズさんは手紙の最後に「然るべき対応をしなければ法的措置を取る構えだ」と明記している。

さらにテックインサイトの取材に対し、孫のマリアンさんが現在のパズさんの様子、ユナイテッド航空に対する家族の心境を吐露した。

「現在、祖母は普通に過ごしていますが精神的にこの日の出来事がトラウマとなっているようです。ユナイテッド航空側は祖母に500ドル(約54,000円)の旅行券を送付して来ましたが、他の航空会社も選べるのでユナイテッド航空だけは絶対に利用しません。私たち家族も、航空会社側がこうしたサービスの悪さを改正しない限り二度とユナイテッド航空を利用するつもりはありません。祖母のために払った3,600ドル分のエアチケットのうち860ドル(約9万3000円)のみ返金すると言ってきましたが、旅行代理店が受け取るまでその手続きには数週間かかると言われました。私は世間のみなさんに、こんな評判の悪い航空会社をボイコットするように促したい気持ちです。ユナイテッド航空を利用することは、彼らの酷いサービスを容認するのと同じことですから。」

「航空アクセス法」の規定に背くサービスは、もはやサービスとは言えないというパズさんの家族の怒りももっともであろう。パズさんの家族は特に対応が酷かったショーナというCAの処分も同航空会社に訴えている。このところ、悪評ばかりが目立つユナイテッド航空だが、果たしてサービスの改善に努め世間から見直される日がくるのだろうか。

出典:https://www.facebook.com/marianne777
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)