滋賀県主催のセミナーで講演する山本幸三・地方創生相=大津市内のホテル

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 山本幸三・地方創生相が16日、大津市内のホテルで開かれた滋賀県主催の地方創生セミナーで、文化財観光の振興をめぐり見学者への案内方法やイベント活用が十分でないことを指摘し、「一番がんなのは学芸員。普通の観光マインドが全くない。この連中を一掃しないと」と発言した。

 学芸員は博物館法で定められた専門職員で、資料の収集や保管、展示、調査研究などを担う。今回の発言はセミナーでの講演後、滋賀県長浜市の藤井勇治市長から「インバウンド観光振興について助言を」と質問された際にあった。外国の有名博物館が改装した際のことを引き合いに出し、「学芸員が抵抗したが全員クビにして大改装が実現した結果、大成功した」などとも述べた。

 セミナー後の記者会見で、山本地方創生相は「新しいアイデアに、学芸員は『文化財だから』と全部反対する。学芸員だけの文化財でやっていると、これから観光立国で生きていくことができない。『一掃』は言い過ぎたが、観光マインドを持って観光客に説明することを理解してもらわないと困る」と釈明した。

 山本地方創生相は、衆院福岡10区選出で当選7回。

 一方、愛知県内の美術館に勤務する学芸員は、美術館も博物館も、どうしたら来館してもらえるかを真剣に考えている学芸員は多いと反論する。「政府の経済至上の発言を聞くと、集客の少ない小規模館は切り捨てられるのではないかと不安になる」と話した。(岡本洋太郎)