本日夜9時からスタートするTBS系ドラマ、日曜劇場『小さな巨人』。警視庁と所轄の対立、警察内部の戦いを描く“警察エンターテイメントドラマ”だ。原作のないオリジナル作品である。


主人公は警視庁の捜査一課長を目指していたが、上司の“裏切り”に遭い、所轄へ左遷されてしまうエリート刑事・香坂真一郎。演じるのは『シン・ゴジラ』の長谷川博己。

そして、警視庁4万人の現場警察官の頂点であり、捜査に関する全権力を掌握する現場の最高指揮官である捜査一課長・小野田義信役を演じるのが香川照之だ。

警察が舞台というと、お決まりの刑事ドラマを連想する人も多いだろうが、このドラマは少し違う。事件は起きるが、謎ときの要素はほとんどない。

軸になるのは「警視庁本庁VS所轄」の争いであり、所轄に左遷された香坂と警視庁に君臨する小野田の争いである。第1話ではその序章とも言える部分が描かれる。

あえて言うなら、これは警察版『半沢直樹』だ。奇しくも完成披露試写会で香川が『半沢直樹』のタイトルを口にしている。そういえばタイトルロゴの黄色は『半沢直樹』のロゴでも使われていたイメージカラーだ。

生真面目な正義漢・長谷川が、ゴジラ並の存在感を見せる怪物・香川にどう立ち向かうのか。それがこのドラマの見どころであるのと同時に、このドラマを成功に導くための肝になる。2人の対決が際立つほど、視聴者のテンションも上がっていくだろう。

共演は、捜査一課の若手エリート刑事に岡田将生、物語の鍵を握る“人事”部の新任職員が『べっぴんさん』の芳根京子。所轄の叩き上げ刑事に安田顕、前捜査一課長で警察署長を春風亭昇太が演じる。『シン・ゴジラ』尾頭ヒロミ役の市川実日子が長谷川博己の妻を演じるのも話題だ。

脚本・演出スタッフは“ポスト『半沢直樹』


脚本は『HEAT』『無痛』などの丑尾健太郎。脚本協力として『半沢直樹』『ルーズヴェルト・ゲーム』『下町ロケット』の“池井戸潤3部作”を手がけた八津弘幸がクレジットされている。

演出は『半沢直樹』で演出家デビューした田中健太、『死幣』でチーフ監督を務めた渡瀬暁彦(渡瀬恒彦の長男)、『せいせいするほど、愛してる』の池田克彦。監修として、やはり“池井戸潤3部作”の福澤克雄が名前を連ねている。

脚本・演出ともに“ポスト『半沢直樹』”といった感じの布陣である。共演陣の安田、昇太、意地の悪い警務部監察官役の手塚とおるも“池井戸潤3部作”を支えた面々。

「警視庁本庁VS所轄」というテーマは、かつて『踊る大捜査線』で描かれたものだ。『踊る〜』ではカジュアルなドラマの中に一本芯を貫く形で置かれていたが、『小さな巨人』では日曜劇場らしく正面から重厚に描く。今夜9時スタート。

(大山くまお)