留学生にとって日本企業に採用されるかどうかは、日本に滞在できるかどうかが決まる、運命の大きな分かれ目だ。それだけに、就職活動には日本人以上に熱が入る。写真は在日留学生向けIT業界就職・転職フェア。

写真拡大

華字メディアの日本新華僑報網は12日、「中国人留学生は日本の労働力不足を誤解してはならない」と題する記事を発表した。中国ではしばしば「日本では高齢化に伴い労働力不足が深刻になりつつある」と報道されている。日本新華僑報網は、日本で不足しているのは能力の高い従業員で、能力の低い者はそれほど必要としていないと主張した。

【その他の写真】

記事は冒頭部分で、日本の大学を卒業した中国人が「国籍差別」により就職できず、やむなく帰国する例が多いのは事実だとした上で「そういうエピソードの主人公は、おそらく優秀な留学生には含まれなかったと言わざるをえない」と主張。

日本の労働人口の減少の例として九州経済調査協会による、九州7県では労働年齢人口がピークだった1995年の882万人から、2015年には14.3%減の755万人になり、地域経済の活力に大きな支障をもたらしているとの発表を紹介した。

九州にいる外国人のうち技能実習生は33.3%、留学生は30.3%で全国平均を大きく上回るが、「専門職ビザ」を有する外国人は全国平均を4%下回るわずか14.8%であると伝え、「九州地方には大量の外国人がいるが、技術人材の大幅な不足は解決されていない」とした。

記事は、「中国人留学生は、日本ではさして高度な技術を必要としない職の場合、(労働力を)補うための外国人が不足しているわけではない」と指摘。日本での就職を望む中国人留学生にとって大切なのは「留学期間にどれだけ自分の高度な能力を伸ばせるか」だと論じた。

その上で、九州大学大学院で経済工学を学んで、日本企業に就職した中国人女性の例を紹介。日本企業に就職して中国に設立した子会社の財務などを担当することになったが、状況を分析し、鋭い意見を迅速に伝えるなどの努力の結果、子会社の売上高は10年間で22倍になった。社長も「10年前に優秀な中国人留学生を積極的に採用し始めたのは正しかった。彼らは会社の発展を支える貴重な戦力になっている」と語ったという。

記事は、「日本において留学生に対する『国籍差別』は本当にあるのか?」と問いかけた上で、「特に技術を必要としない職についてはある」と主張。技術を必要としない職ならば日本企業は「日本人を雇いたがる」として、理由を「言葉や文化の違いがなく、面倒な場合が少ない」と説明。それとは逆に、高い技術が求められる職については「国籍差別は存在せず、外国人であることが会社にとって一層の利益をもたらしている場合もある」と論じた。

記事は最後に、「日本が現在、外国人労働力に求めているのは量だけではなく、むしろ質」として、中国人留学生は「自らの核心的競争力を高めることに努力する。そうしてこそ日本社会が本当に歓迎する対象になれる」と主張した。(翻訳・編集/入越)