by Rachel Glaves

年間400万人以上が訪れるという人気観光地・イエローストーン国立公園は火山地帯にあり、たびたび噴出する間欠泉や美しい「温泉」で知られています。しかし、国立公園になって約150年、人々によって「いろいろなもの」を投げ込まれてきたそうです。

The Embarrassing History of Crap Thrown Into Yellowstone's Geysers - Atlas Obscura

http://www.atlasobscura.com/articles/yellowstone-geysers-trash-garbage



イエローストーンの存在は19世紀以前から現地の人々には知られていましたが、最初に本格的な探検隊が送り込まれたのは1869年のことでした。このあと、地元有志をあつめた探検隊なども送り込まれ、そのメンバーの1人だった作家のコーネリアス・ヘッジスが国立公園として保護すべきだと声を上げました。実は1865年10月に、当時のモンタナ州知事だったトマス・フランシス・マハーがイエローストーン地区の保護を訴えており、ヘッジスはこの言葉を再び取り上げたのでした。

1871年にはロッキー山脈周辺の探査探検で知られる地質学者のフェルディナンド・ヘイデンが、政府の支援を受けて調査を行い、報告書を提出。ヘイデンの報告書は、議会がイエローストーン地区を公的競売の対象から外すという力を発揮。そして1872年、グラント大統領のもとで、イエローストーンは国立公園に指定されました。ところが、当初は公園内での採集・狩猟・伐採などを禁止する法的根拠が存在せず、オオカミや鹿が密猟によって数を減らしていたことが報告されています。

当然、間欠泉や温泉をそのまま保全するという考え方も広まっておらず、この時代にイエローストーンを訪れた探検隊が「オールド・フェイスフル・ガイザー」と呼ばれる有名な間欠泉を「洗濯機」代わりに使っていたことが報告されています。



by Jon Sullivan

探検隊グループは汚れた衣類を枕カバーの中に押し込んで間欠泉へ放り込みました。お湯が噴き出すと、枕カバーは100フィート(約30m)まで飛ばされ、回収してみると衣類はきれいに洗えていたそうです。イエローストーンの広報担当者のリンダ・ベレシュさんによれば、当時は間欠泉に石けんを入れることも多々あったとのこと。

また、これも有名な「モーニング・グローリー・プール」と呼ばれるカラフルな温泉も、まるでゴミ箱に対するかのような扱いを受け、いろいろなものを放り込まれてきました。150年にわたってゴミを放り込まれた結果、かつては温泉の周囲にしか生息しなかったバクテリアが中央寄りにも生息するようになっているとのこと。



by William Keller

「ハンカチーフ・プール」では長年にわたって硬貨や割れた瓶、石、ヘアピン、蹄鉄などが放り込まれた結果、1920年代から30年代にかけて、間欠泉の噴出が止まることが多々あったそうです。1950年には、噴出が止まった間欠泉を掃除したところ、瓶、缶、下着、76枚のハンカチ、そして86.27ドル分の1セント銅貨が出てきています。

故意にゴミを投げ込んだ場合は罰金5000ドル(約54万円)以下か禁錮6カ月以下と法で定められた現在でも、硬貨や食べ物、たばこの吸い殻が放り込まれる事例は後を絶たないそうです。2014年にはオランダ人旅行客がグランド・プリズマティック・スプリングにドローンを落とすという事故も起きています。このドローンは回収されたものの、旅行客には返還されなかったそうです。