サウジアラビアの首都リヤドで競馬を観戦する女性たち(2016年11月11日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は14日、サウジアラビアで強制的に結婚させられそうになり、フィリピン経由でオーストラリアに逃げようとしていた若い女性が家族によって連れ戻された可能性があるとして懸念を表明した。

 HRWが目撃者の女性の話として明かしたところによると、ディナ・アリ・ラスルーム(Dina Ali Lasloom)さん(24)は強制結婚を避けるためにオーストラリアに逃げるつもりだったという。フィリピンの首都マニラ(Manila)の空港で乗り換え待ちをしていた際にラスルームさんが近づいてきたという女性によると、ラスルームさんは「パスポートとシドニー(Sydney)行きの航空機の搭乗券を空港職員に押収された」と話したという。

 その際女性は、ラスルームさんが置かれている状況を伝えるための、ソーシャルメディア用の動画を撮影するのを手伝ったという。その動画の中でラスルームさんは「もし私の家族が来たら、彼らは私を殺すでしょう」と語ったという。

 サウジアラビアには強制結婚の慣習がある他、女性への広範囲におよぶ支配を男性に認める後見人制度では女性は勉強や旅行、その他の活動をする際に男性後見人の許可を得ることが義務付けられている。

 HRWによれば、マニラの空港でラスルームさんと数時間一緒に過ごした目撃者のカナダ人女性は、ラスルームさんのおじ2人が空港に現れたと話している。またHRWは、空港警備員の1人が11日に空港内でラスルームさんが「助けを求めて叫んでいた」のを聞いた後、別の保安要員と中東系とみられる男性たちが「口と手足に粘着テープを巻かれた」状態のラスルームさんを連れ出すのを目撃したと話したと明かした。

 HRWは、ラスルームさんの行方については現在は不明だとしている。
【翻訳編集】AFPBB News