ワインのシミは実に厄介なものです。特におろしたての白いシャツに赤ワインのシミをつけてしまった時などは、とても残念な気持ちになりますね。こうした落ちにくいシミを落とす方法としては、これまでもさまざまなやり方を紹介してきましたが、次にうっかり赤ワインを服にこぼしてしまった時は、牛乳に浸すという方法があることも、心に留めておいてください。

私がこの裏ワザを知ったのは、ワイン愛好家向けサイト「Wine Folly」の記事で、さまざまなワインのシミ抜き方法を調べていた時でした。この記事のコメント欄で、モントリオールにあるレストランThazardのオーナー兼店長を務めるChristophe Jasmin氏が、牛乳を使ったシミ抜き方法を紹介していたのです。

Jasmin氏オススメの方法は、以下のようなものです:


(前略)まずは、シミを浸すのに十分な量の牛乳を温め、グラグラと沸騰する前にコンロから下ろします。ここにシミのついた布をつけ、30分ほどそのまま置いておきます。つけ終わった布を冷たい水ですすいだら、あとは普通に洗濯機でほかの衣服と一緒に洗ってかまいません。洗濯機のコースは好きなものを選んでください(デリケートな衣類向けのソフトコースでも大丈夫です)。私が試してみた限りでは、この方法でいつでもしっかりとシミが落とせます。


なるほど、なかなか良さそうな方法ですが、なぜホットミルクでワインのシミが落ちるのでしょうか? これは何も、赤ワインの色をミルクの白さで隠しているわけではありません。ワインに色をつける物質(フェノール化合物)は、水などのそのほかの素材と比べて、脂肪を含む有機物質(牛乳も含まれます)と結びつきやすい性質を持っています。ですから、シミの原因となる色素は、牛乳に含まれる脂肪分に吸収されてしまい、衣服についたシミがすっきり取れる、というメカニズムなのです。このような仕組みですから、脂肪分が多いほど効果は高まります。手元にあるなら、低脂肪や無脂肪ではなく、成分無調整の牛乳を使ってください。

Jasmin氏によれば、このシミ抜き方法の一番のメリットは、ワインをこぼしてしまった場合でも、そのままお酒を楽しんで大丈夫な点です。時間が経ってから処置をしても、ホットミルクの熱と脂肪分で、問題なくシミが落とせるのだそうです。これなら、「ワインのシミ緊急警報」を発して、服を破り捨てんばかりの勢いでお手洗いに向かい、パーティーの半分近くの時間を費やして、「血が落ちない」とつぶやき続けたマクベス夫人のようにぶつぶつと文句を言いながらしみを落とす必要もなくなりますね。


Patrick Allan(原文/訳:長谷 睦/ガリレオ)