14日、OECDのグリア事務総長が、東京で記者会見。中国経済について、「鉄鋼を中心に生産過剰状態が続いている上に、住宅価格の高騰が大きな問題になっている」と指摘した。また企業部門の債務が積み上がっていることは懸念材料だと強調した。写真は同日の記者会見。

写真拡大

2017年4月14日、経済協力開発機構(OECD)のアンヘル・グリア事務総長が、日本記者クラブで会見した。中国経済について、「鉄鋼を中心に生産過剰状態が続いている上に、住宅価格の高騰が大きな問題になっている」と指摘した。また企業部門の債務が積み上がっていることは懸念材料だと強調した。

【その他の写真】

また、保護主義的な傾向を背景に、世界の貿易の伸びが鈍化していることを懸念。広域自由貿易協定の早期締結が経済成長や雇用創出、技術革新に寄与すると指摘。米国が環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を表明したことに遺憾の意を表明した。その上で、「何らかの形でTPPが将来復活するよう望む」と期待した。

グリア事務総長は、「日本政府の債務規模は増加する一方である」と懸念。このままでは、現在国内総生産(GDP)の2倍強の水準に達している政府債務残高が「2060年には6倍を超えてしまう」と警告した。2019年10月に予定している10%への消費増税について「財政再建に向けより多くの歳入が必要だ。OECD諸国の平均は20%でまだ(引き上げ)余地がある」と予定通りの実施を求めた。さらにグリア氏は「毎年1%ずつなど徐々に時間を掛けて上げていく」ことも選択肢になると提言した。(八牧浩行)