故郷への思いを語った高良健吾

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 熊本地震からちょうど1年が経過した4月14日、震災後の熊本を描いた映画『うつくしいひと サバ?』上映会&囲み取材が都内で行われ、熊本出身の高良健吾と行定勲監督が出席して、震災から1年を迎えた胸中や作品に込めた思いを語った。

 本作は、熊本出身の行定監督が熊本の風景の素晴らしさを世界にアピールするために製作した映画『うつくしいひと』の続編。前作は震度7を記録した熊本地震で被災する前の美しい熊本を映し出したが、本作は「それでも熊本で生きていく」をキャッチコピーに被災後の益城町で撮影を敢行し、探偵の玉屋末吉(高良)と人々の交流が描かれる。

 行定監督は「長かったですね。もう3年くらい経ったような感じがします」と切り出すと、「自分は愛郷心のある人間ではないと言っていたけど、地震があって熊本を大切に思うようになりました」と心境に変化があったことを明かす。

 また、本作で描きたかったものは「心情」であったことを紹介。ある被災者の方に「熊本の助けになるような映画を作りたい」と言ったところ、これまで寛容だったその方から「お前に俺たちの絶望がわかるか。お前はこの絶望を救えると簡単に言うとや?」と強い口調で言われたそうで、「(その言葉が)非常に心に刺さり、この感情をたくさんの人が知るべきだと思った」と振り返った。

 同じく熊本出身の高良は、前作同様「熊本の人には元気になって楽しんでほしいという気持ち、県外の人には熊本に興味を持って、また来てほしいという気持ち」を持って取り組んだそうで、「震災から1年経って、(同時上映で)また『うつくしいひと』を取り上げてくれることは嬉しいし、それが熊本の人たちの励みになるし、熊本に興味を持ってもらうことが未来の熊本のために繋がって行くと思います」と喜んだ。そして、「そういう気持ちを持って1年を過ごしていました」と常に心には熊本に向けた熱い思いがあったことを打ち明けた。

 この日は、米村亮太朗、中別府葵、石橋静河、ロイック・ガルニエ、渡邉純一熊本県東京事務所長も登壇した。(取材/錦怜那)