シーズンポイント上位6カ国が出場して世界一を決める世界フィギュアスケート国別対抗戦が、4月20日から東京の国立代々木競技場第一体育館で開催される。今回は、日本、アメリカ、カナダ、ロシア、フランス、中国の6カ国が出場する。


国別対抗戦の男女シングルに出場する、日本代表の宇野・羽生・三原・樋口 すでに大会出場者が発表され本番ムードが高まってきたこの大会は、男女シングル2名ずつと、ペアとアイスダンス1組ずつが出場し、ショートプログラム(SP)とフリーの順位点の合計で優勝を争う。

 日本代表男子シングルは、先の世界選手権で優勝した羽生結弦と2位の宇野昌磨という最強の布陣だ。また、女子シングルはシニア1年目の10代ふたり。四大陸選手権で初の200点台に乗せ、世界選手権ではフリーで自己最高得点を出して5位となった三原舞依と、「前戦の四大陸選手権惨敗の悔しさを晴らすために練習に集中した」という納得の演技で世界選手権11位の樋口新葉が選ばれた。

 ペアは世界選手権SP17位でフリー進出を逃した須藤澄玲/フランシス ブードロ・オデ組、アイスダンスは世界選手権23位にとどまった村元哉中/クリス・リード組で、ともに世界選手権の雪辱を果たそうとしている。

 3大会ぶり2度目の優勝を狙う日本に立ちはだかるのが優勝3回のアメリカだ。男子シングルは世界選手権6位、四大陸選手権では羽生と宇野を抑えて優勝したネイサン・チェン、アーティスティックな演技で世界選手権7位となったジェイソン・ブラウンが出場。女子シングルは世界選手権4位と健闘した新鋭のカレン・チェンと、ベテランのアシュリー・ワグナー。ペアは全米選手権3位、四大陸9位のアシュリー・ケイン/ティモシー・ルデュク組。アイスダンスは世界選手権7位のマディソン・チョック/エバン・ベイツ組になった。

 過去2位2回、3位1回のカナダは男子シングルに世界選手権5位のパトリック・チャンと、同9位のケヴィン・レイノルズ、女子シングルは世界選手権3位のガブリエル・デールマンと、四大陸選手権11位のアレイン・チャートランド。ペアは世界選手権11位で世界ランキング8位のジュリアン・セガン/シャルリ・ビロドー組、アイスダンスは世界選手権4位のケイトリン・ウィーバー/アンドリュー・ポジェ組と強力な布陣だ。

 世界選手権連覇を達成した絶対女王のエフゲニア・メドベデワが出場するロシアは、もうひとりの女子シングルはGPファイナル進出のエレーナ・ラジオノワ、男子シングルはマキシム・コフトゥンとミハイル・コリヤダ。ペアは世界選手権3位のエフゲニア・タラソワ/ウラジミール・モロゾフ組で、アイスダンスは世界選手権5位のエカテリーナ・ボブロワ/ドミトリー・ソロビヨフ組と、ほぼ最強といえるメンバーを起用。前回の2位以上の結果を狙っている。

 そんな豪華な選手たちの中、最大の注目はやはり日本チームのポイントゲッターである羽生と宇野だ。


4月5日の代表選手発表記者会見で抱負を語った4人 世界選手権後、羽生は「まだ次の試合が残っているので、少し休んでからしっかり調整したい」と、今季はまだできていないSPのノーミスを実現し、勢いに乗った状態でシーズンを終えたいと考えている。宇野もまた、昨年のチームチャレンジカップで4回転フリップを初めて成功させてSP、フリーとも1位になったように、4回転ループを入れたプログラムを決めて、好結果を出して来季へ向かおうとしている。

 日本の優勝のためには、SPとフリーで羽生と宇野の大量得点獲得が絶対条件だが、女子の三原もメドベデワに次ぐ2位になれる実力を持っている。あとはそれに加え、ペアとアイスダンスがひとつでも上の順位をとれるかどうかにかかってくるだろう。

 最大のライバルである3連覇を狙うアメリカは、チェンの調子が下降気味なのが気がかりだ。また女子シングルのチェンとワグナーも調子の波があり、ペアも未知数なだけにいかに満遍なくポイントを取れるかがカギになるだろう。

 カナダは、世界選手権3連覇の実績を持つチャンが、確実に上位に食い込んでくるはず。女子シングルのデールマンも、四大陸選手権2位、世界選手権3位と上り調子なだけに、好調を維持していれば侮れない存在だ。ペアとアイスダンスも実力は高いだけに、あとは男女シングル2番手のレイノルズとチャートランドがどこまで上位に迫れるかだろう。

 国別対抗戦のポイントは、ペアとアイスダンスは1組ずつなのに対し、シングルは2名ということ。日本男子と同じように、女子シングルで大量点獲得が可能なロシアも有利な立場にいる。メドベデワのトップはほぼ確実で、ラジオノワが世界選手権代表を逃した悔しさをぶつけてくれば、SP、フリーでワンツーの可能性もある。そのうえペアとアイスダンスは世界選手権最上位組が出場しており、ロシアは本気で初優勝を狙っているといえる。世界選手権8位と11位のコリヤダとコフトゥンが堅実に滑り、少しでも上位を崩せるようなら優勝に近づきそうだ。

 今年の世界国別対抗戦は接戦が予想される。上位4ヵ国の日本、アメリカ、カナダ、ロシアのどこが勝ってもおかしくない状況だ。

フィギュアスケート特集号
『羽生結弦 平昌への道 ~Road to Pyeong Chang』


 


詳しくはこちらへ>>

■フィギュアスケート 記事一覧>>

■フィギュアスケート特集ページ>>