Yahoo!翻訳が6月でサービス終了。「選択肢増え、役目終えた」

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ヤフーは、機械翻訳サービス「Yahoo!翻訳」を、2017年6月29日に終了すると発表しました。理由は「翻訳サービスの選択肢広がり、役目終えたため」としています。

サービス終了理由の全文は下記の通り

Yahoo! JAPANでは、機械翻訳利用のすそ野を広げることで言語間の壁を低くすべく、2005年より「Yahoo!翻訳」の提供を行ってまいりました。

パソコンから携帯、スマートフォンと、この10年余りの間に、インターネット利用環境は、大きく変化を遂げています。

当初は翻訳された言葉も不自然であり、またサービスの選択肢も少なかった翻訳サービスですが、どんどん進化を遂げ、より自然な機械翻訳サービスや、通信を利用した対面での翻訳サービスなどを選べる時代となりました。これは翻訳サービスの理想的な進化です。

そのため、機械翻訳利用のすそ野を広げることを目指してきた「Yahoo!翻訳」は、その役目を終えたと考え、サービスを終了させることにいたしました。

「当初は翻訳された言葉も不自然であり、またサービスの選択肢も少なかった」という機械翻訳サービスですが、ここにきて精度が大幅に改善しつつあります。

例えばGoogleやMicrosoftは、機械翻訳にニューラルネットワークによる深層学習(AI)の技術を導入。文章全体の文脈を汲み取ることができ、日本語と英語間でも、より自然な翻訳結果を返してくれるようになりました。

また、訪日外国人向けに、0.2秒のタイムラグで音声翻訳を実現するデバイス「illi」(イリー)も登場。さらに、インターネット上で最大100人と、同時通訳付きで会話できるサービスも登場しています。

「役目を終えた」とするYahoo!翻訳の終了は、「機械翻訳における1つの時代の終わり」とするには大げさかもしれませんが、1つの時代の区切り、そして新たな始まりを感じずにはいられません。