現代の日本人の噛み合わせが悪いのは、食生活に原因がある。日本人の咀嚼回数は、戦前の半分以下、弥生時代と比べると、なんと6分の1にまで減っているのだという

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群馬県高崎市の「丸橋全人歯科」。噛み合わせを調整することで、全身のさまざまな症状を改善し、患者に喜ばれている歯科だ。今回のテーマは「歯列矯正も噛み合わせの調整もできなかった昔の日本人が、なぜ現代日本人より噛み合わせがよかったのか」。詳細を聞くと肩こりや腰痛が文明によってもたらされた弊害であることと、その解決策が見えた。(経済ジャーナリスト 夏目幸明)

噛み合わせの悪さは文明病!?
世界中を調査して得た真実とは

「モンゴル人や縄文時代の日本人は、現代の日本人より歯周病になる割合が少ないんですよ」。丸橋全人歯科の亀井琢正医師によれば、モンゴル人や縄文人の歯は噛み合わせもいいらしい。

 これはトンデモ話ではない。丸橋全人歯科の歯科医師たちは、実際に世界のさまざまな地域に赴き、噛み合わせを研究してきたのだ。「我々は、ブータンの奥地や、ケニアのマサイ族まで調査に行きました。そして、これらの民族もまた“日本人に比べ噛み合わせがいい”という結論を得ています」(亀井医師)。

 この調査の中、彼らは奇妙な事実に気づいた。モンゴルでは、馬で移動するような、あまり文明化されていない部族の人は噛み合わせがいい一方、都市部には噛み合わせが悪い人が少なからずいた。ブータン、ケニアでも、同様の傾向が見られた

「すると、怖い仮説が成り立ちます。噛み合わせは、文明が持つ何かによって悪くなっているのではないか、と……。そして、我々は歯列矯正の知識を元に、ほぼ“これだ!”と考えられる原因を突き止めたのです」

 前回記事「ガンコな肩こりが10分で解消、自宅でできる意外な方法とは?」で触れたように、肩こりや腰痛、果てはうつ病まで、噛み合わせの悪さは全身に影響を及ぼす。「単なる歯の問題」と考えるのは危険だ。

 詳細な説明の前に、知っておいてほしい事実がある。亀井医師によれば“歯はゆっくりゆっくり伸びたり動いたりするもの”らしい。「例えば、下の歯を抜歯すると上の歯が伸びてくるんですよ。そもそも、歯列矯正ができるのも、歯が少しずつ動くからです(笑)」。

 そして人間の体は「噛み合わせが悪いと、自然と調節を始めるようにできている」という。「歯には凹凸がありますよね。この凹凸は非常に大事で、上の歯と下の歯は、凹凸が見合ってこそ、うまく機能するんです」

 例えばグッと力を入れるとき、人は歯をくいしばる。歯は骨格の一部だから、文字通り噛み合わせていたほうが骨格全体が安定し筋力を発揮できるのだ。一方、凹凸が合っていないと、全力を発揮することができない。

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