正式出品おめでとうございます!(画像は『光』より)
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 第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門オープニング作品に選ばれた『あん』の河瀬直美監督と永瀬正敏が再びタッグを組んだ新作映画『光』が、フランスで開催される第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されることが決定した。河瀬監督にとっては8度目の正式出品で日本人監督として最多、そして永瀬にとっては出演作が3年連続で選出されるという、日本人俳優として初の快挙となった。

 河瀬監督×永瀬主演という『あん』の黄金コンビが再タッグを組んだ本作は、永瀬演じる弱視のカメラマン・雅哉と、人生に迷いながら単調な日々を送っていた美佐子が、とある仕事をきっかけに出会い、それぞれに光を求め、葛藤しながらも心を通わせていくさまを描く。第70回カンヌ国際映画祭は5月17日より開催され、河瀬監督と永瀬、そしてヒロインの美佐子を演じた水崎綾女が参加予定だという。

 河瀬監督は「映画は、『光』です。映画は、『魂』です。映画に魂を捧げたものとして、この映画『光』をこの世界に誕生させた、スタッフ、俳優のみんな、みんな、みんな、と、カンヌでの瞬間を分かち合えること、いま、とてもうれしい」と今回の正式決定を喜び、「50回目のカンヌで初めて訪れた場所……あれから20年の節目にまたあそこに立てる歓びをかみしめています。ありがとう」と感慨深いコメントを寄せている。

 一方の永瀬は「撮影でお世話になった視覚障碍者の皆さんに心から感謝しています」と自身の役づくりを支えてくれた人々に感謝の意を表しながら、「また世界中で作られている数々の作品の中から『光』を選んで頂けた事、本当に感謝しています。河瀬直美監督の思い、沢山の方々の思いが詰まったこの作品を、世界の皆さんに観て頂ける事が何より嬉しいです」と熱く語っている。

 カンヌと河瀬監督の縁は深く、『萌の朱雀』(1997/監督週間出品)でカメラ・ドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞して以来、2003年には『沙羅双樹』がコンペ部門に選出、2007年の『殯(もがり)の森』では審査員特別グランプリを受賞。2009年には『火垂』が監督週間に選出され、映画祭に貢献した監督に贈られる「金の馬車賞」を受けている。そして2011年に『朱花(はねづ)の月』、2014年に『2つ目の窓』がコンペ部門に出品、そして2015年には永瀬との初作品『あん』がある視点部門オープニング作品に選ばれた。また、2013年には日本人監督として初めてコンペ部門の審査員を務めている。

 日本人俳優で史上初の快挙を達成した永瀬の過去の出品作は、1989年に『ミステリー・トレイン』(ジム・ジャームッシュ監督・コンペ部門)、 2015年に『あん』(河瀬監督・ある視点部門)、2016年に『パターソン(原題)/ Paterson』(ジム・ジャームッシュ監督・コンペ部門)。同映画祭への参加自体は、『ミステリー・トレイン』『あん』に続き3度目となる。(編集部・石神恵美子)

映画『光』は5月27日より新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国公開