貴公俊と貴源治の貴乃花部屋コンビの初切

写真拡大

 激闘となった春場所終盤戦を勝ち抜いた代償として、横綱・稀勢の里は痛めた左肩の回復を優先して春巡業の休場に追い込まれた。

 また、稀勢の里が早期復帰を模索するのと対照的に、巡業を休んだもう1人の横綱・白鵬はじっくり治療に専念しているという。

 来場所以降の激突に注目の集まる両横綱が不在の巡業は4月30日まで続く。

 今回の春巡業で、ツウほど見逃さないようにしているのは、幕下力士が珍しい決まり手、禁じ手、反則を紹介する「初切(しょっきり)」である。土俵上で演じているのは貴公俊と貴源治の貴乃花部屋コンビだ。

「双子の兄弟で息もピッタリだったが、来場所での貴源治の十両昇進が発表されたので、2人が揃うところが見られるのはこの巡業が最後になってしまう」(古参ファン)

 初切を務めた力士は出世できない、というのは角界に伝わるジンクスの一つだが、ガチンコで知られる貴乃花部屋のホープは、ジンクスを破れるか見ものだ。

 巡業中は、体育館内のサブアリーナや裏にある広場にテントを張って支度部屋を仮設するが、横綱、大関には個室が与えられる一方、三役以下は大部屋の十把ひとからげとなる。

「春場所では2桁勝利をあげての大関復帰を目指していた関脇・琴奨菊が支度部屋でビールケースを裏返した台を椅子代わりにしていた。これは大関にしか許されないのが慣習でしたが、春場所はまだ大関気分だったのでしょう。復帰に失敗し、巡業ではきちんと関脇以下の大部屋に座っていました」(協会関係者)

 主役交代は人の世の常。それぞれの春巡業を経て、力士たちは5月14日からの本場所に臨む。

※週刊ポスト2017年4月21日号