あの名作、実はダークな結末だった?

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リチャード・ギアとジュリア・ロバーツが主演した1990年公開の大ヒット映画『プリティ・ウーマン』は、「ハッピーエンドのラブコメ作品」として多くの人に愛された。しかしギア曰く「オリジナルのエンディングは実は非常にダークな内容だった」とのこと。そのままの内容で制作・公開されていたら、映画への評価はガラリと変わっていたかもしれない。

このほどリチャード・ギアが『Variety』の取材に応じ、映画『プリティ・ウーマン』の“オリジナル・エンディング”につきこう語った。

「そう、確かにあるんだ。でも僕は(オリジナルの脚本は)見たことがないよ。」

同作品でギアは裕福な実業家、ジュリア・ロバーツは娼婦という役どころ。最初は“客と娼婦”だった2人が徐々に惹かれ合い…という流れで話が進み、エンディングについては「ときめいた」「でもあり得ない」と様々な声が浮上するも大ヒット作品となった。

しかしオリジナルの脚本では2人は恋に落ちず、しかもジュリア演じる娼婦は薬物の過剰摂取で命を落とすのだそう。ギアはその意外なエンディングに触れ、こう明かしている。

「そう、実際にはダークな内容の映画だったんだ。でも映画の制作側が脚本の中身を知り、そういう映画にしたくないと思ったんだと思う。」

そこでラブコメ一色に仕上がった『プリティ・ウーマン』は、世界中の多くの映画ファンの心をとらえた。ちなみに同作品のタイトルも最初は『3,000』だったといい、それも「ギア演じる実業家がジュリア演じる娼婦に払うと決めた金額」だったというが、これも制作側の要望があり変更になったそうだ。

何度も脚本に手が加えられ、完成までにはずいぶん苦労もあったもよう。しかしその甲斐あって同作品は映画史上に残る名作のひとつとして人々の記憶に残り、今も多くの映画ファンに愛されている。もしタイトルが『3,000』だったら、そしてジュリア演じる娼婦が恋に落ちることなく絶命していたら、なんとも後味の悪い“バッドエンド・ムービー”と評価されていたに違いない。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)