チリにある巨大電波望遠鏡「アルマ」(2013年3月12日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】超巨大ブラックホールを撮影するため世界の電波望遠鏡で一斉に観測する国際プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」に参加する天文学者らは12日、ブラックホールの撮影に史上初めて成功した可能性があると発表した。画像の作成には数か月かかる見通しだが、成功していれば宇宙の組成や誕生に関する謎の解明に役立ちそうだ。

 観測しているブラックホールは、地球から約2万6000光年離れた天の川銀河(銀河系、Milky Way)中心部にある「射手座A*(Sagittarius A*)」。質量は太陽の400万倍ある。観測には、米ハワイ(Hawaii)から南極大陸(Antarctica)、スペインまで世界各地の電波望遠鏡が用いられている。

 プロジェクトの責任者を務める欧州のミリ波電波天文学研究所(IRAM)の天文学者、ミヒャエル・ブレーメル(Michael Bremer)氏はAFPに「巨大な望遠鏡をつくっても重さに耐えきれず自壊してしまう可能性が高いので、代わりに8つの望遠鏡を巨大なレンズのように組み合わせることにした」と説明。「これにより、直径およそ1万キロと、地球と同じくらいの大きさの仮想望遠鏡が使えた」と述べている。

 望遠鏡は大きければ大きいほど分解能が上がり、対象物を細部まで観測できる。ブレーメル氏は「われわれは史上初めて、ブラックホールを詳細に観測できる技術力を持てている」と指摘した。

 観測に参加しているのはスペインのシエラネバダ(Sierra Nevada)山脈にあるIRAMの口径30メートルの望遠鏡、南極大陸の南極点望遠鏡(South Pole Telescope)、ハワイのジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡(James Clerk Maxwell Telescope)、チリ北部の砂漠にあるアタカマ宇宙論望遠鏡(Atacama Cosmology Telescope)など。
【翻訳編集】AFPBB News