ルービナイト(薄灰色の部分)の電子顕微鏡写真。(写真:東北大学発表資料より)

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 東北大学とカリフォルニア工科大学の共同研究グループは、隕石小片の中に含まれる太陽系最古の物質を分析する過程の中で、新種の天然鉱物を発見した。この鉱物は、著名な隕石学者アラン・E・ルービン博士の名にちなんでルービナイト(Rubinite)と命名された。この発見により、誕生直後の太陽系の様相について、新たな知見が導き出されることが期待される。

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 ルービナイトと同じ鉱物は、人工的に合成することは可能で、既に作られたこともあったらしい。だが、天然の状態で発見されたのはこれが初めてだという。

 太陽系が誕生したのは、46億数千万年前である。その頃の太陽系星雲は、太陽を中心とした膨大な塵の集まりであった。それが、数千万年の歳月を経て凝集・集積し、微小な天体群となった。微小な天体群はさらに衝突・合体を繰り返し、いくつかの惑星となった。これが現在へと至る太陽系である。ちなみに、地球が誕生したのは46億年前とされている。

 さて、問題は原始太陽系である。原始の太陽は、その高温によって星雲ガスから小さな固体物質を作り出した。これらの物質のうちには、揮発しにくい性質を持つものが多く含まれている。

 これらの物質が、太陽系が進化する46億と数千万年の間にも溶融・分化を経ることなく残り、小惑星となったものが、稀に地球にやってくることがある。これをコンドライトという。ルービナイトが発見されたのもこのコンドライトのうちである。コンドライトは、太陽系最古の物質であるがゆえに、太陽系が誕生した直後の情報を記録している存在であり、太陽系の形成と進化の過程を理解するうえで、惑星科学という分野における重要な研究対象となっているのだ。

 なお、ルービナイトは、この4月に出版される英国の学術雑誌Mineralogical Magazineに掲載されるNew Mineralsの中に加えられる。