日韓以来のW杯共催へ サッカーは“壁”なし、米大統領がメキシコを支援

写真拡大

「国境に壁」発言で外交面に課題も史上初の3か国共催へ“フルサポート”

 アメリカ、メキシコ、カナダの各国サッカー連盟は、2026年サッカー・ワールドカップ(W杯)で史上初となる3か国による共同開催を目指すと声明を発表した。2002年の日本、韓国以来の共催へ向け、アメリカはドナルド・トランプ大統領の就任以来、メキシコとの外交に課題を抱えているが、この計画はトランプ大統領から「フルサポート」で後押しを受けているという。

「米サッカー連盟会長、26年W杯共同誘致をトランプが“フルサポート”」と報じたのは、米全国紙「USAトゥデー」だ。

 記事では、米サッカー連盟のサニル・グラーティ会長が声明の冒頭で、メキシコの共同誘致について「このプロジェクトはアメリカ政府からフルサポートを受けている」とコメントしたことを伝えている。

「大統領は完全に協力的で、共同招致に向かう我々を奨励してくれている。彼は特に、この共同招致にメキシコも参加することをいたく喜んでいる。他の人々が提起するかもしれない問題のいくつかについて、我々は全く心配していない。我々はまず単独での招致を検討し、その後、再び北米のパートナーとともに招致したいと決めた。最後の最後まで、トランプ大統領の強い奨励を受けている」

 合意によると、80試合のうち60試合がアメリカで行われ、メキシコとカナダは10試合ずつを主催することも述べている。

メキシコ会長は誘致のメリット協調「地域社会が恩恵を享受できる」

 トランプ大統領といえば、公約に「メキシコとの国境に壁を作る」と掲げて大統領選で当選するなど、過激な政治的言動で両国の関係に緊張を走らせていた。しかし、記事によれば、メキシコ・サッカー連盟のデシオ・デ・マリア会長は「サニルの言う通り、これは政治を話すフォーラムじゃないはず。サッカーについて話すフォーラムだ」と話したといい、誘致によるメリットを強調している。

「私が確信しているのは、両国が多くのサッカー場を建設するために不断の努力をすることで、ボールが動き、それぞれの地域社会がサッカーのもたらす恩恵を享受できることだ」

 米グラーティ会長もサッカーと政治を切り離して考えているようで「我々は今日、アメリカの外交政策や他国の外交政策についての議論で政治に踏み込もうとはしません。しかし、私が伝えられることは、我々は非常に具体的にこのことを大統領と話したということです」とコメントしたという。

 カナダのサッカー連盟会長で、北中米カリブ海サッカー連盟のビクター・モンタグリアーニ会長も「それぞれの国の連盟会長として、我々3人が家族を連れてここに立っていることは非常に強い声明であり、私がとても誇りに思うものでもあります」と記事では談話を伝えている。

 外交面では課題を抱えているアメリカとメキシコの両国だが、サッカーの祭典でトランプ大統領の後押しを受けながら手を取り合い、史上初の3か国共催を実現することはできるだろうか。