中古マンションの価格査定を行うと、最大で9億円値上がりした物件がある一方、最大で2億円値下がりした物件もある。その「格差」は実に10億円超となる

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 スタイルアクトが運営する「住まいサーフィン」の中古マンション価格査定は、毎年2万件使われている。会員数は20万人を超えたため、売却を検討する人も増え、査定件数はほぼ10万件になった。自宅の価格査定は無料会員制の住まいサーフィンで瞬時に判明するので、不動産業者に相談するまでもない。

 今回これを分析してみたら、想像以上の結果で10億円もの差が生まれていた。マンションは値上がりもするし、値下がりもする。その明暗の分かれ目はこれまでも「7つの法則」として述べてきたが、それ以外にも一部に当てはまる法則がここには強く影響している。今回は実マンション名を出して、そうした法則を検証してみよう。

アベノミクス以降、
中古価格は約3割上昇

 アベノミクス以降、中古価格は上昇している。その上昇率は約3割になる。それは「査定年別平均騰落率」でわかる。査定データはその時点の情報から査定しているので、アベノミクス前の2012年から2017年の間に27%ほど上昇していることがわかる。この5年間に、物件は古くなっているにもかかわらずである。

 築年ごとの下落率が2%なので、5年で10%分をこれに足したら37%になる。そのくらい値上がりしているので、含み益を出している人は非常に多い。この含み益の定義を購入価格より値上がりした価格とすると、2017時点で9.4%も上回っている。これはマンションを購入すると、入居後無料で住みながら、売却時にキャッシュが増えるという資産形成をしていることを意味している。

 上記で見るように、2016年以降は安定しているので、このデータをサンプルにして話を展開することにする。まず、資産形成した額の総額を計算すると5600億円になった(これはこの査定を行った人が2017年まで所有していたと仮定している)。購入者の中で売却を検討する人は毎年2%ほどなので、5年で10%になる。まだ売る気もなく査定を行っていない人がこれの10倍ほどいると想定すると、住まいサーフィンの会員総数の含み益の総額は5兆円を越える。つまり、資産インフレすることは持ち家の世帯には不労での資産形成を可能にしている。

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