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インテルは関西電力、Kii、ぷらっとホームの協力の元、家庭向け宅内IoTプラットフォームの実証実験を行うと発表した。システム構築に半年をかけ、家庭内での実証実験は9月から翌年3月までの半年間となる予定だ。対象者は関西電力のはぴeみる電ユーザーから応募した100名の予定で、実証実験プラットフォーム上でサービスアプリケーションを提供する事業会社は後日公表予定となっている。

これに合わせて開催された説明会では、インテル 代表取締役社長の江田麻季子氏が概要を説明した。2017年3月のセミナーでも表明したように、インテルはPC中心のビジネスからデータを中心にしたIoTを含むデバイス、クラウドサーバーなどを提供するデータカンパニーへと移行しているという。

デジタルビジネスについて「既存のビジネスモデルとは異なり、データが通貨のような価値を持つ」と表現。すべてのものがネットにつながる現在、オンデマンドなインフラが重要になるととして、交通や物流、エネルギー、ロボット、教育分野などさまざまな領域に力を入れている。今回はエネルギー分野、特にスマートホームにおける取り組みについて焦点が当てられた。

江田氏は、スマートホームが実現するために重要なポイントが2つあるという。1つは宅内のインフラとして、相互接続性とセキュリティの担保。もう1つは明確な収益性と事業の継続と拡大を可能にするエコシステムと説明する。

続いて、インテル 執行役員 インダストリー事業本部 アジアパシフィックジャパン エネルギー事業統括の張磊氏が実証実験の全体像を紹介。インテルの考えるスマートホームは、人々の本当のニーズに応え、ニーズと価値観を合わせた技術で人々を支援するという。

また、それぞれの事業者がバラバラにサービスを提供するのではなく、共通のプラットフォームを用意し、相互接続性とプライバシーを確保したうえで、事業者がサービスを展開。それを利用者が自由に選べるのが望ましいとした。

インテルのゲートウェイを活用することで、個人情報をクラウドに出さずに匿名データとして吸い上げ、ユーザーが契約した場合のみ個人情報を提供する仕組み作りと、共通のプラットフォームを構築を目指す。

今回、関西地区で行う実証実験では、100世帯を対象にインテルがホームゲートウェイとOCF準拠の環境センサーを提供し、これをKiiのクラウドプラットフォームで運用するという。オープンな開発環境やAPIを提供することでサービス事業者はタイムリーなサービス提供が可能になり、かつ安全安心の担保も行えるという。

環境センサーは温度、湿度、CO、CO2、照度に加えて人感と深度センサーを組み合わせたもので、ゲートウェイはぷらっとホームのOpenBlocks IoT VX1にIoT Gateway FW2.0を搭載したものを使用する。

実証実験の結果を踏まえて、プラットフォームのオープン化やビジネスモデルを確立し、日本全国やアジア、世界へと拡大を図りたいという。

○関西電力とKiiは現在の強みが評価されたとコメント

説明会では、関西電力とKiiからもゲストが登壇し、実証実験での役割や取り組みを紹介した。関西電力は顧客の電気やガスの料金や利用量をwebで見える化する「はぴeみる電」を平成21年より開始。現在200万戸の登録があるという。

実証実験に当たって、国内の電力会社として先進的な取り組みを行っているところが評価されたとコメントしており、今回の協力を通じて宅内IoTの知見を蓄積しより魅力のあるサービス開発につなげたいという。

一方、KiiはIoTソリューションを支えるプラットフォームを他社のIaaS上で提供しており、柔軟な展開を実現可能だ。IoTサービスに必要な多くの機能をKii側で用意しているため、サービス構築にかかる負担が少ないことをメリットして挙げた。

(小林哲雄)