サーモカメラや赤外線カメラで暗いところを撮影しても、通常とは異なる色合いの映像になってしまうもの。そんな中、暗視カメラメーカーのSPIが発表した新型カラーナイトビジョンカメラ「X27」は、ISO500万相当の高感度で、夜間の風景を昼間と見間違うような色つき映像として映し出す恐るべきカメラとなっており、実際にX27で夜景を撮影したムービーもアップロードされています。

Ultra low light color night vision camera imager for goggles, scopes, sights

https://www.x20.org/color-night-vision/

X27で夜の荒野を撮影したムービーは以下から見ることができます。

COLOR NIGHT VISION - YouTube

道路沿いに立ってカメラで風景を撮影している模様。



右側には険しい山が広がっており、ちょっと低画質な以外は何の変哲もない日中の映像に見えますが……



空を見上げるとそこには大量の星が浮かんでおり、日中ではなく夜間を撮影していることがわかります。



近くにあった木に焦点を当てると、木の質感や色合いまでしっかり把握できます。



後ろの山に焦点を変えても、どこに植物が生えていてどんな山なのか、という細かいディテールまで撮影できているわけです。



X27のカラーナイトビジョンの性能を、赤外線カメラやナイトビジョンカメラと比較撮影したムービーも公開されています。

STARLIGHT NIGHT TEST X27 color Low Light night vision imaging camera sensor shootout - YouTube

男性の隣に映っているのがX27。



まずは夜間に赤と青のレーザーを撮影し、カメラによってどれほど視認性が異なるのかを比較。X27は2色のレーザーの色合いがはっきり映し出されています。



一方でナイトビジョンカメラ「PVS-14 GEN 4」だと全体的に緑色になり、2色のレーザーは区別できないレベル。



CMOSセンサー搭載カメラ(普通のデジカメ)で撮影すると、当然ながら風景は真っ暗でレーザーは真っ白。



SWIR(短波赤外線)カメラでは、テレビの砂嵐のようにノイズまみれで、レーザーどころか何も判別できない状態です。



微弱な光で撮影可能なEMCCDカメラは、なんとかレーザーの区別がついていますが、背景はノイズでつぶれてしまっています。



レーザーは熱を持たないため、サーマルカメラでは何も捉えられず。



続いて夜空を飛ぶドローンをX27で撮影すると、一目でわかるほどくっきり映っています。



ナイトビジョンカメラではドローンが小さな点になり……



デジカメでは真っ黒の背景に白い発光体が映っています。



短波赤外線カメラは前回と同様に何も撮影できず。



EMCCDは色が付いているものの、ドローンというよりはまるでUFOの映像です。



サーモカメラは色こそ付いていないものの、ドローンの形までは判別できていました。



荒野にいる人間と看板を撮影すると、X27は男性らが着ている服の色合い、看板の色や数字まではっきり映し出しています。



ナイトビジョンカメラは人がいるのかどうか怪しいレベル。



デジカメだと数字の判別はできる模様。



短波赤外線カメラは徹底的に夜間に向いていないようです。



EMCCDカメラはX27と同様に服の色の判別がつくものの、やはり画質はかなり粗く見づらい映像になります。



サーモカメラは人間の位置は判別可能ですが、看板の内容は読めません。



このように、暗所撮影で恐るべき威力を発揮する「X27」ですが、カメラとしての販売はなく、同様の性能を持つライフルスコープ「X27 Clip On Thermal FLIR Rifle Scope」のみ公式サイトで販売されています。また、さらに高性能なカラーナイトビジョンカメラ「X28 HD」も開発中とのことです。