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私たちは日々の食生活の中でさまざまなものを口にしています。中でも毎食のように口にしているもののひとつが「油」です。油は調理する時に使用するのはもちろん、ドレッシングやパン、菓子類にも使われています。そんな油の中には、私たちを老けさせてしまうものと、逆に美肌に導くものとがあることを知っていますか?

今回は、老けずに美肌に磨きをかけることができるように、油との付き合い方についてお話していきたいと思います。

すぐにサヨナラしたい「老ける油」とは?

私たちを老けさせてしまう油とは今すぐにサヨナラしたいところ。老ける油には以下のようなものがあります。

1.トランス脂肪酸

トランス脂肪酸というのは、マーガリンや菓子類に含まれるショートニングなどを製造する過程で生じる脂肪酸の一種です。このトランス脂肪酸を多く摂取すると、心筋梗塞などの冠動脈性心疾患のリスクを高める危険性があるほか、肥満やアレルギー性疾患との関連も認められているのだそうです。健やかな体を育むためにできるだけ口にしないよう心がけましょう。

2.化学溶剤使用の植物油

植物油には注意が必要です。植物油の中には化学溶剤を使って抽出しているものがあり、その場合は抽出までの過程にいくつもの化学物質を使用しています。にも関わらず、原材料には使用された化学物質が表示されていません。購入の際は「圧搾」、「一番搾り」などの表示があるものについては化学溶剤を使用せずに作られた目安となるようです。さらにコールドプレス製法でオーガニックであれば、なおベストといえます。

3.酸化した油

使い古しであったり、調理から時間が経過した油は酸化しています。酸化した油をよく摂取すると、一般的には細胞の代謝に不具合が生じるなどして老化を加速させることに繋がるといわれています。そのため油の使い回しや調理から時間が経過しているお惣菜などを頻繁に口にすることは控えるのがベターでしょう。

美肌効果が期待できる油は?

一方の「美肌効果の高い油」には以下のようなものがあります。

1.オメガ3脂肪酸の多い油

オメガ3脂肪酸は、食生活が欧米化した現代の日本で不足しており、また、私たちの体の中で作り出すことができない栄養素です。そのため外から積極的に補う必要があります。オメガ3脂肪酸は、シワやたるみを防いで美しい肌を育むのに効果があるほか、生活習慣病を予防したり、脳・神経細胞を活性化したりすることに効果があるといわれています。

オメガ3脂肪酸を多く含む油は、亜麻仁油、えごま油、チアシードオイルなどに多く含まれています。これらの油を生で大さじ1杯程度毎日摂取することをオススメします。

なお、ご紹介した油は酸化しやすいため必ず冷蔵庫に入れて保管しましょう。

2.オメガ6脂肪酸の多い油

オメガ6脂肪酸もオメガ3脂肪酸同様、私たちの体で作り出すことのできない栄養素です。そのため心がけて口にする必要がありますが、オメガ3脂肪酸とのバランスが大切だといわれています。オメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸=1:4のバランスがベストだといわれているので、このバランスを意識して摂取しましょう。

オメガ6脂肪酸には、コレステロール値を低下させる効果やアレルギー症状を改善する効果、生活習慣病を予防する効果などがあるといわれています。

オメガ6脂肪酸を多く含むのは、ゴマ油、大豆油、コーン油などです。

なお、オメガ6脂肪酸の摂取量には注意が必要で、過剰摂取すると動脈硬化や免疫力の低下、アレルギー症状が出る恐れなどがあるといわれています。そのためその摂取量は1日あたり9〜10g程度に留めておくとよいでしょう。

3.EPAの多い油

EPAは血液を健康な状態に保ち、動脈硬化や心筋梗塞などを予防する効果があるといわれています。このEPAはイワシやサバといった青魚に多く含まれていて、乾燥肌を改善する効果もあるのだそう。ぜひ心がけて青魚を口にしたいですね。

このほか、抗酸化作用の高いオリーブオイルやアボカドオイルなども美肌効果やアンチエイジング効果が高い油だといわれています。そういった体に嬉しい効果をもたらす油をバランスよく取り入れて、老ける油を控えることで若々しい肌と体を育みましょう。