米ユナイテッド航空の機体。サンフランシスコ国際空港で(2013年7月6日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米ユナイテッド航空(United Airlines)の国内線で過剰予約(オーバーブッキング)を理由に乗客が機内から引きずり降ろされる様子を捉えた動画がインターネット上で拡散する中、この乗客が中国系の人物だと一部で報道されたことで中国のソーシャルメディアでも激しい反発が起きている。短文投稿サイト「新浪微博(Sina Weibo)」では動画の視聴回数が11日時点で1億2000万回を超え、人種差別だなどと非難する書き込みであふれている。

 機内で撮影された動画には、座席に座っている乗客の男性が係官3人から強制的に移動させられ、大声を上げている様子が映っている。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は機内にいた別の乗客の話として、この男性は「自分が中国系だから降りるよう言われた」という趣旨の発言をしていたと報じている。

 この男性の身元や人種は公式には確認されていないが、米メディアは米国に数十年住むベトナム系の医師だと伝えている。

 今回の動画が投稿されたツイッター(Twitter)はフェイスブック(Facebook)やグーグル(Google)と同様、政治的に敏感な情報の拡散を懸念する中国共産党が利用を禁止しているため、中国本土からはアクセスできない。

 しかし、中国版ツイッターとも言われる新浪微博に動画が投稿されると、すぐにトレンド・トピックになった。視聴回数は1億2000万回を突破し、8万件のコメントが寄せられている。

 人種差別だと反発する書き込みが目立ち、多くが国粋主義的な内容となっている。

 あるユーザーは「恥知らずだ! やつらを決して許さない」と非難し、世界の中国系住民に対してユナイテッド航空便をボイコットするよう呼びかけている。

 このほか「アジア人に対する人種差別には長い歴史がある。中国人にはこの事実をしっかり理解して国産品を選んでもらいたい」「われわれを見下すやつらをもうけさせるな!」などと批判する声も上がっている。

 中国本土に住む中国人には、中国との関係の有無にかかわらず国外の中国系住民に対して同胞意識を持っている人が多い。

 ユナイテッド航空はウェブサイトで、同社は米国と中国を結ぶ直行便や中国の運航都市の数がどの航空会社よりも多く、中国と結ぶ航空会社としては最大だとうたっている。
【翻訳編集】AFPBB News