『一日一生 愛蔵版』(酒井雄哉著、朝日新聞出版)

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「一日を一生のように大切に生きよ。明日はまた新しい人生が生まれてくるから」

3年前に亡くなった天台宗の酒井雄哉大阿闍梨のメッセージが、いまなお、多くの人を感動させてやまない。朝日新書『一日一生』『続・一日一生』は版を重ね、24万部超のベストセラーに。このたび、それらをまとめた『一日一生 愛蔵版』(朝日新聞出版)が刊行された。

「生きること自体、すべて行なんだよ」

仏の道に入るまでの酒井さんの人生は、苦しみが多いものだった。1926年大阪府生まれ。太平洋戦争時、予科練へ志願し、特攻隊基地・鹿屋で終戦を迎えた。戦後はラーメン店、セールス、図書館職員......と、職を転々とするがうまくいかない。結婚後わずか2か月で妻が自殺するという無常を味わう。

人生に投げやりになってしまっていたある時、親類に誘われ比叡山へ。ある行を満行した行者にたまたま遭遇したのを機に、40歳にして得度した。

人生の後半にさしかかって飛び込んだ仏門の世界。若者たちに交じり学び、行に打ち込んだ。やがて7年かけて約4万キロを歩くなどの荒行、千日回峰行に挑む。

「目の前のことをただ一生懸命やるだけだよ」「あせらず、あわてず、あきらめず。無理をしない」「人は生きること自体、すべて行なんだよ」......

人生、そして行から導き出された言葉の数々が詰まった一冊、きっと、だれの人生にもしみてくる。じっくり味わいたい。

定価は、本体1000円(税別)。