Appleが、GPUだけでなく電源管理ICも自社で開発しようとしている、との分析がアナリストから発表されました。

2019年までにiPhone用電源管理ICをAppleが自社設計か

電源管理ICは、iPhoneなどのバッテリーを管理する重要部品で、ドイツに本拠地を置くDialog Semiconductor社が供給しています。
 
Bankhaus Lampeのアナリストが、匿名の関係者から得た確かな情報として、AppleはDialogからの電源管理ICの供給を早ければ2019年に終了し、自社開発品に切り替えるとのレポートを公開しました。
 
レポートによると、Appleは現在、カリフォルニアとドイツのミュンヘンの2拠点で、エンジニア80名体制で電源管理ICの開発を行っている模様です。また、AppleがミュンヘンにいるDialog社のエンジニアを「尋常ではない」と表現されるほど盛んに引き抜いていると伝えられています。

「iPhone8」用?遠距離無線充電技術企業と提携

Dialog社は、スマートフォン向け電源管理ICの約20%のシェアを持つものの、2016年における売上の70%をAppleに依存しています。
 
なお、Dialog社は昨年末、「iPhone8」への搭載も噂される遠距離ワイヤレス充電システム「WattUP」の技術を持つEnergous社と提携しています。
 

 
Bankhaus LampeがDialog社に関する投資判断を引き下げたため、「iPhone8」への期待から上昇傾向にあった同社の株価は現地時間4月11日、36%も下落しました。

2018年モデルのiPhoneに搭載の電源管理ICは既に開発済み?

一方で、Dialog 社の事情に詳しいアナリストの中には、同社の業績見通しを過度に悲観する必要はない、との見方もあります。
 

 
Appleが2017年と2018年のiPhoneに使用する電源管理ICの開発をDialogが既に完了しており、現在は2019年モデルに搭載される製品について検討を進めている状態にあるとのことです。

 
また、AppleがDialog社の開発能力を完全に置き換えるには1,000名以上のエンジニアを雇用する必要があり、簡単に交代は進まない、とされています。

盛んに引き抜き→契約終了通告の流れはImagination 社と同じ

Appleは最近、iPhoneなどに使われているGPUを自社設計するため、主要サプライヤーである英Imagination Technologiesとの契約を2年以内に打ち切ると通告しました。
 
Appleはここ数年、Imagination社から経営幹部を含む数多くの人材を引き抜いており、その後に契約打ち切りを通告しています。Dialogに関する報道が事実なら、Imaginationと同じ道をDialogが辿るようにも見えます。
 
最近、AppleはGPUだけでなくCPUも自社開発に踏み切るのではないか、との噂もあります。

 
 
Source:Reuters
Photo:Dialog Semiconductor
(hato)