ロードバイクのメンテナンスの基礎知識を伝授するコーナー。今回は、走りをスムーズにし、パーツの故障を防ぐ「注油のポイント」についてレクチャーしていきます。

 

↑注油が必要な場所

 

【ブレーキワイヤーの注油】

注油はメンテナンスに欠かせない作業だ。しかし量が多すぎて表面に流れ出てしまうとホコリが付着し、汚れやすくなってしまう。無用な注油は、事故にもつながりかねないので注意が必要だ。今回は、まずブレーキワイヤーの注油からレクチャーしていこう。シフトもブレーキも、インナーワイヤーがアウターワイヤーから覗くあたりは注油ポイントだ。

 

なお、ブレーキをかけたときギシギシと異音がするのは、スプリング自体のオイルが不足している疑いがある。コイル状のバネ部分に注油しよう。ただし、ブレーキシューやリムに油が絶対に付着しないよう慎重に行いたい。

 

1.注油にはオイルスプレーを使用。ブレーキレバーからワイヤーの先端についている留め(タイコ)を引っぱり出し、ワイヤーに油をさす。

 

2.ブレーキ本体はパーツ点数が多いので入念に。まずはテンションスプリングとワイヤーに。

 

3.続けて、中央のシャフトに。怠ると、ブレーキキャリパーの動きが悪くなる。

 

4.ブレーキアームの根元にも。ブレーキの利きに直接関わる重要な部分だ。

 

5.コイル状のバネ部分も忘れずに。裏から注油する。

 

6.忘れてしまいがちだが、トップチューブのアウター受けにも注油する。

 

7.ダウンチューブのアウター受けにも同様に。吹き込むように注油し、ギヤを操作してなじませる。

 

【フロントディレイラーの注油】

ディレイラーやブレーキワイヤー周りといった可動部分は、こまめな汚れ落としと、潤滑剤の補填が必要。またレバー部分もダストなどがたまりやすい部分なので、きれいに拭き取り、こまめに注油するようにしよう。

 

8.ディレイラーの油切れは、異音やホコリがつまる原因となる。フロントディレイラーの駆動部に注油。

 

【リアディレイラーの注油】

アウターワイヤーの端に付けるアウターカップやアウター受けは雨水が入り錆びやすいので、ここにも注油しておこう。

 

9.リアディレイラーは毎日でも注油したい。全体に注油し、コイル部分にも行う。

 

10.リアディレイラーの可動部にも注油する。細いノズルで隙間まで届かせたい。

 

11.プーリーは両方とも注油。多すぎると固まってしまうので、少なめを心掛けよう。

 

12.アウターワイヤーから出てきているワイヤーにも、忘れずに注油。

 

 

13.チェーンステーのアウター受けにも注油。中に吹き込むように注油しよう。

 

 

【チェーンの注油】

注油でもっとも重要なポイント。オイルの種類も多く、使い分けることで走りに差が出る。専用洗剤や溶剤などで洗浄したチェーンは、そのままにしておくと錆びてしまうので、オイルスプレーだけでなく防錆剤を施す必要がある。

 

14.チェーンへの注油は日課にしたい。特に雨天走行後は必ず行おう。チェーン専用オイルを、たっぷりと吹きかける。

 

15.その後、クランクを30〜40回ほど回して、チェーン全体にオイルを行き渡らせる。

 

【ビンディングの注油】

ビンディングは汚れがたまりやすく、スプリングの手入れを怠ると、ガタが出やすい場所。 シューズの脱着をスムーズに行うためにビンディングペダルのビンディング(クリートを固定する部分)にも注油する。忘れがちなのはダウンチューブの下端に通っているシフトワイヤーガイドへの注油だ。この箇所は油汚れもひどいので、しっかりと汚れを落としてから注油しよう。

 

16.クリートを固定するビンディングのスプリングには泥が詰まりやすい。よく洗ってから、十分に注油する。

 

17.車体を裏返して、ワイヤーガイドに注油。忘れがちだが、ワイヤーの動きを左右する重要な部分だ。