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このチューブが、いずれ全米に張り巡らされるのか!?

電気自動車からロケットまで、イノベーションの中心にいるイーロン・マスク氏が手がける音速列車『ハイパーループ(Hyperloop)』。その『ハイパーループ』の建設を担当するハイパーループ・ワン(Hyperloop One)が、かねてより建設を進めていたテストコースの完成と、アメリカに張り巡らせる全11ルートの候補を発表しましたよ!

この『ハイパーループ』は低圧チューブの中をポッドが浮上し磁力誘導によって移動することで、従来よりも圧倒的に高速な移動手段を実現。さらに従来型の高速鉄道よりも、圧倒的に安価に路線を建設できると謳っているのです。これまで『ハイパーループ』はロサンゼルスからサンフランシスコ間、ドバイ、さらにインド政府への建築の提案も行ってきました。

このたびテストコース「DevLoop」が建設されたのはラスベガスの砂漠地帯で、その長さは1640フィート(約500メートル)。この円筒形のコース「チューブ」の中を乗客が登場する乗り物「ポッド」が高速移動するというわけです。ここでのテストがうまく行ってハイパーループが実用化された暁には、なんと車やトラックで17時間かかっていたワイオミング州シャイアン〜テキサス州ヒューストン間の1152マイル(約1900キロ)を1時間45分で結ぶことができるんです。う〜ん、もはやSFの世界ですね。

アメリカ全土をハイパーループで移動可能に?





さらに楽しみなことに、ハイパーループ・ワンは米国内に建設する路線の候補11ルートもあわせて発表しました。具体的にはマサチューセッツ州ボストン〜メリーランド州サマセット経由〜ロードアイランド州プロビデンス間、前出のシャイアン〜ヒューストン間、イリノイ州シカゴ〜オハイオ州コロンバス経由〜ペンシルベニア州ピッツバーグ間、コロラド州デンバーからは同州のコロラド・スプリングスとベールへ、ミズーリ州ではカンザスシティー〜セントルイス間、カリフォルニア州ではロサンゼルス〜サンディエゴ間、フロリダ州ではマイアミ〜オーランド間、テストコースの置かれたネバダ州ではリノ〜ラスベガス間、ワシントン州のシアトル〜オレゴン州のポートランド間、そしてテキサス州内の4都市を結ぶダラス/フォートワース〜オースチン〜サンアントニオ〜ヒューストン間の全11ルート。まさにアメリカの東から西までを網羅する高速交通網が想定されているのです。

これらのコースは「Hyperloop One Global Challenge」と呼ばれるコンペティションによって選ばれた11チームが提案したもので、総延長2800マイル(約4500km)ものチューブによって全米35都市が結ばれることにになる壮大な計画。さらにこのプロジェクトではアメリカ国外の24チームとも合同でコンペティションを行うとされ、最終的に勝ち残った3チームのファイナリストがハイパーループ・ワンの技術者とともに、最終段階の『ハイパーループ』を共同開発をしていくことになるそうです。

日本が誇る新幹線システムを含め、既存の高速鉄道を過去のものにしてしまうかもしれない『ハイパーループ』。その未来が楽しみなような、ちょっと怖いような……なんとも不思議な気分です。

文/塚本直樹

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PR Newswire(『Hyperloop One』情報ページ)

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