この時代の歯科治療?

歯医者ってできれば行きたくないところですよね。でも1万3000年前の麻酔もない歯医者だったらただの悪夢です。詰め物だって石炭と植物繊維ですから。そう考えると今の時代でよかった...。

イタリア・トスカーナの山岳地方で発見された1万3000年前の歯。明らかに何らかの「処置」がされていることがわかりました。顕微鏡で見てみると、歯の中に植物繊維や毛などが詰められていることが判明。これはどうやら古代の歯医者さんみたいな人が施した治療痕のようです。

見つかった歯は犬歯と切歯。電子顕鏡やマイクロCTスキャンなどで分析されました。どれくらいの放射性炭素が歯に含まれているかを測定して歯の年代決定し、歯の中にあった繊維質は顕微鏡で識別されました。詰め物は患者がまだ生きている間に入れられたものだということです。




New Scientistが取り上げた、American Journal of Physical Anthropologyで発表された研究によると、「歯髄腔の修正と、ビチューメン(炭化水素からなる化合物)や有機繊維の詰め物の存在は上部旧石器時代後期においては大変稀である。さらなる説明が必要とされる」と書かれています。

ではこれは果たして「歯科治療」だったのでしょうか。著者によると、新石器時代には健康的な理由ではなく歯をいじる事があったそうです。また歯に切れ端やゴミが入り込む事もありますが、ビチューメンが入っていたというのは、医療的な意味があったんではないかと考えています。

もしこれが治療であったとしたら、おそらく最古の歯の詰め物となるそうです。そうなると、歯に詰め物を入れるというのは何千年も前から存在したことになります。この時代ですから、もちろん麻酔もなく何らかの道具で歯を削って詰めるわけで、想像するだけでも歯が痛くなってきますね。

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image: Internet Archive Book Images / Flickr
source: New Scientist, American Journal of Physical Anthropology - Wiley Online Library

Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文]
(岩田リョウコ)