AppleがQualcommを相手取り、10億ドル(約1,100億円)の賠償金を求めて訴訟を起こした件で、Qualcommは10日、答弁書を通して「我々の技術なくしてはAppleの成功はありえなかった」などの反論を行いました。

各国・各企業から槍玉に上がっているQualcomm

半導体分野で独占的な技術を有するQualcommは現在、著しく不公平なライセンス契約をメーカー各社に結ばせてロイヤリティを得ていた疑いを、アメリカや韓国の当局から持たれています。
 
先日も、Samsungの自社開発チップExynosの市場展開がQualcommから阻止されていたことが暴露されたほか、Appleも「Qualcommから、リベートの見返りとして、誤った情報を韓国の公正取引委員会(KFTC)に流すよう求められた」として、本来支払われるべきだった10億ドル(約1,100億円)の支払いを求めて訴えを起こしています。

現在のAppleの繁栄はQualcommなくしてはあり得ない?

こうした流れを受け、Qualcommは今回、Appleが契約を曲解し、世界中で反旗を翻すよう焚き付けていると答弁書で批判したほか、iPhone7に搭載されているQualcommのモデムがAppleによって最大パフォーマンスを発揮しないようにされており、そのことについてAppleから口止めされていたことについても暴露しました。iPhone7のモデムにはQualcomm製のものとIntel製のものが存在し、速度の遅いIntel製に合わせてQualcomm製のモデム性能を制御していることが分かっています。
 
さらに「Qualcommの基礎的なセルラー技術に頼らなければ、Appleが世界で最も利益を出す企業となり、スマートフォン業界の利益の90%を得るiPhoneが展開されることもなかっただろう」とし、「10年で歴史的な成長を遂げた後、今になって、こうした技術の確立された持続的な価値を、Appleは認めることを拒んでいる」と批判しました。

最終的にはどこかで和解か

もっとも、現在こそティム・クック最高経営責任者(CEO)が「ソファーの悪質業者」にQualcommをなぞらえているものの、AppleがQualcommを袂を分かつとは技術的な問題から考えにくく、最終的にどこかで両社が和解するのは既定路線でしょう。
 
実際、昨年も中国のスマートフォンメーカーMeizuがQualcommのライセンスなしで同社の技術を使用していましたが、Qualcomm側は「我々の技術は全ての携帯端末の中核となるものだ」とMeizuに対して訴訟を起こし、最終的に和解に至っています。
 
 
Source:CNBC,CNET
(kihachi)