台湾の半導体メーカーとして、iPhone向けのチップを独占的に生産しているTSMCが、東芝のフラッシュメモリ事業の入札競争から撤退する構えを見せていることが分かりました。債務超過東芝は、経営状態の抜本的見直しとして資産確保を行うべく、メモリ事業を売却する方針を打ち出しています。

アメリカ勢より好条件提示できず離脱を決意

同じく経営危機に陥っていたシャープの武器がディスプレイ技術にあるとすれば、東芝にとっての切り札は、Samsungに次ぐ市場シェアを持つNAND型フラッシュメモリ事業です。事実、最新のiPhone7/7 Plusに搭載されているメモリも一部が東芝製で、優良事業を切り売りしなければいけない状況にまで追い込まれている同社の苦境が見て取れます。
 
これまでAppleやAmazon、Google、Micron Technology、Western Digitalといった企業に並んで、台湾からはTSMCとFoxconnが事業買収に名乗りを挙げていましたが、サプライヤー事情に詳しいニュースサイトDigiTimesによると、TSMCは入札競争を降りる方針を固めているようです。アメリカ勢に比べて魅力的な額を提示できないことや、メモリ事業に参入した後の不透明性などが原因とされています。

台湾勢は入札候補者として不適格?

また、すでにシャープを子会社しているFoxconnは「最大3兆円の入札を提示する用意がある」と伝えられていますが、こちらは日本政府から「国防上の問題」で締め出しを食らう可能性もあるそうです。
 
Reutersに関係者が語ったところによると、アメリカ勢の方が「より好ましい」入札者と日本政府からみなされているようで、こうした裏事情もTSMCの入札撤退に繋がったのかもしれません。
 
 
Source:DigiTimes,Reuters
(kihachi)